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2018/03/23掲載(訓子府町/社会・本紙連載)

訓子府・女性(77)

お駄賃を貯めて買った国語辞典「人生を一緒に歩んだ友」
大切に使い60年以上
押し花見つけ、遠い記憶蘇り

「古びたる国語辞典捲りたれば押し花ひらり机に落ちぬ」

 訓子府町内の女性(77)が六十年以上にわたり大切にしている国語辞典を題材に詠んだ短歌だ。

 女性は置戸町勝山の農家の生まれ。長女とあり、学校よりも農作業の手伝いを優先しなければならず「だんだんと勉強についていけなくなりました」。

 5年生になると漢字の課題が出され、その結果がクラスで発表されるようになった。級友に負けたくないと両親に「辞典が欲しいからもっとお手伝いをする」とお駄賃を貯めて国語辞典を買った。

 辞典には新聞紙でカバーを作り、裏表紙にしっかりと名前を書いて誰にも触らせないようにした。学校まで片道4キロの悪路にもかかわらず、肩掛けかばんの中に必ず辞書を入れた。

 表紙は半分以上、ちぎれてボロボロの状態になっていたが、嫁入り道具の中にそっと忍ばせてきた。結婚して約30年、辞典を開く時間はなかったが「私が勉強をしてきた証のような気がして捨てられなかったの」と大切にしてきた。

 平成4年に短歌を始め、再び辞典を使うようになった。そんな時、辞書のページの間に挟んでいたイチョウの押し花が机に落ち「頑張って勉強していた記憶がふと、よみがえってきたんです」と冒頭の短歌を詠んだ。女性にとって「この辞典は人生を一緒に歩んできた友という感じです」。     (理)