人が暮らす〝今〟と〝未来〟を探そう!!

北見市・網走市・美幌町・大空町・津別町・置戸町・訓子府町の2市5町に約85,000部を所定エリア全域配布

養護教諭に重い負担が?

2021-09-10 掲載

(網走市/教育)

網走市教委が集約化先送り 学校給食が抱える“リスク”㊦

 市内の一部小中学校の学校給食調理場の集約化について、今年度の議会提案を見送った網走市教委。この判断を受け、市議の1人は「小規模校の危機的問題が放置され、心が痛む」などと、市議会・文教民生委員会で嘆いた。同市教委によると“危機的状況”の一つに、小規模校に勤務する養護教諭の負担などがある。

業務外の食材発注など担うも時間外勤務の記録はなく
男性が調理員として働ける環境整備が必要に

■議会の同意、不透明

 網走市教委は今年度中に、郊外にある小規模校の白鳥台小と東小、呼人小中学校の調理場を、住宅街にある南小学校と潮見小学校に集約する計画だった。

 しかし、議会の同意を得られるのかが不透明なことと、冬季に集約化工事を実施すると、費用は夏季に比べ3割ほどかさむことなどから、関連予算の議会提案を今年度は見送ることを決めた。

■食材発注

 同市教委によると、小規模校の学校給食で使う食材の発注は、養護教諭が担っている。本来は栄養士の業務だが、市内小規模校には栄養士がいないため、養護教諭が本来業務ではない仕事をこなしている。

 “危機的状況”とは、「本来業務ではない仕事を担わされている養護教諭への過度な肉体的・精神的負担」(関係者)だ。本紙取材では、調理場集約化に賛成する複数の関係者から「養護教諭は給食関係で時間外(休日含む)勤務を強いられている」との声を聞いた。

 同市教委を取材すると、学校給食に関する養護教諭の時間外勤務が事実だと証明できる資料・記録はなかった。関係者は「児童数の少ない小規模校の養護教諭の“本来業務”負担は、大規模校と比べ少ないと思う。食材発注は本来業務ではないが、給食の案件のみで時間外勤務をするのは極めて稀なケース」と話す。

■性別と年齢

 調理場集約化の最大の目的は、「安定的な給食提供の体制構築」(同市教委)だ。慢性化する調理員不足を解消するため、同市教委は募集チラシのデザインを工夫するなど知恵を絞っている。

 一方、同市議会や市民団体と同市教委の議論では、男性は調理員業務を担えないことが明らかになった。現在、各学校の調理場には、男性用更衣室やトイレがないなど、男性が働ける環境は整っていない。

 集約化計画では、南小の調理場に男性用更衣室やトイレを設置することになっている。潮見小については、設置面積がないことから計画に盛り込んでいない。

 募集している調理員の勤務体制は、基本的に午前8時半から午後3時半。市民グループなどからはこの体制を見直し、例えば「午前」「午後」勤務を可能とするアイデアも寄せられている。同市教委は「検討したい」としている。   (大)

検索フォーム

キーワード

地域

表示順

 

カレンダー

キーワード

  • 学校給食

関連記事