※各テーマの記事は最新のニュースから順に掲載しています。
2024-10-11
社会・教育
美幌高校へのヒグマ出没を想定した訓練が9月27日、高校で行われた。万が一の事態に備え、生徒の避難、けが人の救急搬送、ヒグマの駆除までの流れを確認した。
ヒグマが市街地に出没し、死傷者が出るケースが増えていることから、美幌警察署が中心になり、高校、美幌消防署、北海道猟友会美幌支部の協力で行った。
全校生徒がグラウンドで活動している時に、警察署員扮するヒグマの親子2頭が出没する想定。生徒の避難をはじめ、襲われてけがをした教員の救助、猟友会メンバーが猟銃で駆除するまでを訓練した。
大勢がいる場所にヒグマが出没した時は、かたまってゆっくり後ずさりしてその場を離れるのが良いとされているが、この日は生徒の集団が分断した。美幌警察署の地域・交通課長は「引き続き訓練を重ねることで練度を高めたい」と話した。(浩)
2024-10-11
社会
網走市や美幌町など1市5町の広域ごみを処理する焼却施設の建設予定地に選ばれた、大空町東藻琴地区。今月2日に同地区で開かれた住民説明会では、疑問・不満の声が相次いだ。松川一正町長は質問者に〝逆質問〟を試みて、疑問・不満の核心を探ろうとしたが、互いの距離は縮まらなかった印象だ。(大)
住民説明会で質問者に
■〝逆質問〟
説明会で松川町長は、質問者の「(焼却施設は)マイナス」や「(広域ごみを受け入れることで)負担があるのは東藻琴」などとの発言に対し、〝逆質問〟を3回試みた。
具体的なやり取りの一例を紹介する。
…………………
【6人目の質問者】「負担があるのは東藻琴~中略~東藻琴になんのメリットがあるのか?」
【松川町長】「『こんなことが負担なんだ』というのがわかれば~中略~具体的に言ってほしい」
【6人目の質問者】「毎日のゴミを持ってこられて嬉しい人はいないです」
…………………
記者の取材経験に基づくと、この種の住民説明会で首長が住民に対して〝逆質問〟するのは異例だ。
松川町長は、逆質問して質問内容の核心を見い出し、具体的な解決策を探ろうとしたとも考えられる。参加した男性は「あれをやられると住民は質問しづらくなる」と話していた。
■よそのゴミ
広域ごみを処理する焼却施設の工事は、2026年度に始まる予定。網走市などの処分場は満杯期限が近づく。
なぜ、このタイミングで東藻琴住民の一部からは不満・疑問が噴出したのだろう?
7人目の質問者は「網走・美幌・清里・小清水・斜里の全部のごみが集まるという文章(住民が9月に作成したチラシの新聞折り込み)を見て、『え、そうなの』という感じだった。町民はきっと、知らなかったというか気付いていなかったから、こんなことになったではないか」とマイクに向かっていた。
…………………
町「合意得た」住民「もう少し話を」
互いの距離は縮まらず
松川町長は本紙取材に対し、「住民との合意を得た」とした。説明会でも、予定通りに整備を進める考えを示していた。
10月2日の説明会は午後6時半に始まった。8時40分ころ、町側は「時間もだいぶ長くなってきている。もう1人の質問を受け付けて、今日は終了したい」と告げた。住民からは「もうちょっとやろうよ」「まだまだできるよ」「バカにするな」などとの声が上がっていた。
「整備を進める」とする松川町長。「もうちょっとやろう」と求める住民。この議論の行く末は?
2024-10-10
社会
特殊詐欺を未然に防いだとして、網走信金美幌支店の女性行員(28)が4日、美幌警察署の髙田良一署長から感謝状を受けた。
女性行員は9月12日、支店の窓口で、オホーツク管内在住の60代女性から「(預金)通帳に振り込み入金がないか」と相談を受け、詐欺ではないかと気づき、上司に引き継いだ。上司が110番通報した。
警察署によると、女性は「臨時支援金5億8千万円を入金する。入金手数料1万円を電子マネーで支払ってほしい」という内容のメールを受けて来店。被害を食い止めることができた。
支店では、高齢者が高額の払い出しをする場合に用途を聞き取るなど、日頃から詐欺防止のための声掛けに力を注いでいる。女性行員は「未然に防ぐことができて良かったです。詐欺が身近にあるとあらためて感じました。今後も積極的に声かけをしていきたい」と話した。
髙田署長は「被害に遭っていたかもしれない方の人生に救いの手を差し伸べていただいた。署としても関係機関と連携して防止に努めたい」とたたえた。 (浩)
2024-10-10
社会
日本甜菜製糖株式会社美幌製糖所が4日、今季の製糖作業を始めた。来年1月中旬まで24時間体制で稼働し、かっ斑病に苦しめられた昨季に比べ約7千㌧多い5万㌧の産糖量を見込んでいる。
美幌製糖所は主にグラニュー糖を生産。今季のビートは美幌町、津別町、大空町東藻琴、北見市常呂町の4地区合わせて474戸、4778㌶で栽培された。
昨季は高温多湿などで引き起こされるかっ斑病の影響で、受け入れる原料、産糖量ともに苦戦。今季は戸数、作付面積とも前季よりさらに減ったが、平年並みの生育を達成できたことで、受け入れる原料は約1万㌧増の約34万㌧、産糖量は約7千㌧増の5万㌧を見込んでいる。
製糖所には3日以降、各地区のビートが大型トラックで搬入され、洗浄後に工場内に運ばれている。ピーク時には1日600台のトラックが訪れるという。
所長は「今季は生産者の皆さんの協力でかっ斑病を抑え込むことができ、平年並みの原料を確保できそうです。生産者、作付面積の減少など深刻な課題もあるが、おいしい砂糖をお届けしたい」と話した。(浩)
2024-10-10
社会
美幌町は、2024年度中に100歳を迎えるお年寄りに、内閣総理大臣からの祝状や記念品を届けている。
3日は髙﨑利明副町長が女性(100)方を訪問。総理大臣祝状と記念品の銀杯を伝達し、町からは記念品としてオーガニック綿毛布を手渡した。髙﨑副町長が「いつまでもお元気で」と声をかけると、女性は「たくさんいただいて。誠にありがとうございます」とほほ笑んだ。
日頃から自宅内を意識的に歩いて筋力維持に取り組み、週1回はボランティアとともに自宅周りの散歩や体操を楽しんでいる。デイサービスにも週2回通っている。以前はカラオケを楽しみ、今もテレビで歌番組を見るのがお気に入りという。
24年度中に100歳になる町内のお年寄りは10人。101歳以上は15人。最高齢は106歳になる。 (浩)
2024-10-10
社会
1市5町(網走市、美幌町、大空町、小清水町、清里町、斜里町)の広域ごみを処理する焼却施設(メタン化施設と併設)の建設予定地に選ばれた、大空町東藻琴地区。今月2日、同地区での説明会に参加した住民からは、「なぜ東藻琴が選ばれたのか?」などの声が相次いだ。本紙取材に対し、松川一正町長は「町民の合意は得た」とし、説明会でも予定通りに整備を進める考えを示した。 (大)
■再開催
今月2日夜に東藻琴地区で開かれた住民説明会。参加人数は、本紙記者のカウントで62人。町側からは、松川町長や副町長、東藻琴総合支所長らが出席し、質問に答えた。
11人の質問者からは、「どうして東藻琴に決まったのかが不透明」「『説明会』という中で『決定』という形で押し付けている」「町長は『大空町のため』と言うが、負担があるのは東藻琴」「(建設予定地を東藻琴に決めるまでの)時間が短すぎてみんな不信感を持っている」などの疑問や不満が寄せられた。
■説明会
1市5町による「斜網地区廃棄物処理広域化推進協議会」は昨年10月、大空町から「住民の合意を得た」との報告を受け、焼却処理施設の建設予定地を東藻琴とする方針を固めた。
広域協議会が方針を固める前までに、大空町が東藻琴で開催した住民説明会は7回。このうちの4回は、建設予定地周辺の自治会を対象にした説明会となっており、東藻琴全体に参加を呼びかけた説明会は3回だった。
広域協議会が方針を固める前まで、町は住民説明会のほか、広報誌でも5回にわたり広域ごみ処理などについて説明。こうした経緯を踏まえ、町は東藻琴を焼却施設の建設候補地とすることについて、住民の合意を得たと判断したようだ。
一方で、広域協議会が焼却施設の建設予定地を東藻琴とする方針を固めた昨年10月以降、東藻琴全体に参加を呼びかけた住民説明会は、昨年12月から今年8月に計5回開催された。
今年7月と8月の全体説明会では、建設予定地として東藻琴が選ばれたことに対しての質問や意見が出されたが、「十分な回答が得られなかった」(男性町民)ため、住民側は改めての開催を要望。結果、今月2日の説明会が実現したという形だ。
…………………
次回は、松川町長の答弁内容の〝ポイント〟などを紹介する。
2024-10-09
話題
藻琴山(標高千㍍)─美幌峠(同525㍍)─津別峠(同947㍍)をつなぐ全長25㌔の自然歩道「屈斜路カルデラトレイル(KCT)」が5日、開通した。釧路市─根室管内羅臼町をつなぐ全長410㌔の「北海道東トレイル(HET)」の一部。初日は釧路圏摩周観光文化センター(釧路管内弟子屈町)でHETの開通式典が行われた。KCTは午前中、小雨に見舞われたが、午後には晴れ、国内最大のカルデラの雄大な景色が見られた。
KCTは、藻琴山(銀嶺水)─美幌峠間の「北コース」が14・2㌔、美幌峠─津別峠間の「南コース」が10・8㌔。美幌、津別、大空の3町の観光(物産)協会、自治体でつくる美幌地区三町広域観光協議会が数年をかけて笹を刈るなどして新たにルートを開削し、関係機関と協議を重ねて開通にこぎつけた。
HETの開通式典には来賓、住民ら約130人が出席。環境省国立公園利用推進室の佐々木真二郎室長があいさつし「開通は関係者のご理解、ご協力の賜物。ロングトレイルは地域活性化につながる。式典が新たなスタートラインになれば」と述べた。
釧路湿原、阿寒摩周、知床の3つの国立公園をつなぐ道であることから、関係する14市町の首長らが壇上に上がり、手をつないでHETの充実と発展を誓った。式典に続いてシンポジウムが開かれた。
一方、KCT中間地点の美幌峠は午前中、小雨が降り、霧に包まれたが、午後には快晴に。屈斜路湖をはじめ、斜里岳など周辺の山々を見ることができた。(浩)
2024-10-09
社会・教育
美幌町の友好姉妹都市ニュージーランド・ケンブリッジに短期留学した高校生4人の帰町報告が9月30日、役場で行われた。
4人は美幌高2年、美幌高2年、北見北斗高2年、北見緑陵高2年。7月29日から8月18日までケンブリッジ高校に留学した。留学中はホームステイをし、現地の生活や文化にも触れた。
帰町報告には髙﨑利明副町長、戸澤義典町議会議長らが出席。4人それぞれが写真などを交えて留学のようすを紹介した。
このうち美幌高2年生徒は、高校がとても広く、移動に時間がかかるため授業開始時刻に間に合わないことがあることや、ケンブリッジの水道水が飲めること、魚が真空パックで売られていたことなど現地のさまざまな情報を紹介。英会話については「英会話は同じ時制で話すよう心掛けました。現地の生徒と積極的に話すなど正しく留学生活を過ごせば、英語力はとても上げられると感じました」と報告した。 (浩)
2024-10-04
社会
全日本プロレスの綾部蓮選手が9月26日、美幌町を訪れ、11月2日にサニーセンターで開かれる興行「ジャイアントシリーズ2024」に障がい児・者100人を招待した。
興行は、町内のプロレス愛好会「BWF」(永澤寛樹代表)の熱心な誘致で実現。26日はしゃきっとプラザで贈呈式が行われ、美幌えくぼ福祉会のメンバーらが出席。綾部選手が美幌町手をつなぐ連絡協議会の牧野泰乘会長に目録を手渡した。
綾部選手は身長2㍍の体格を生かしたレスリングで台頭。10月22日に全日本プロレス三冠ヘビー級王座への挑戦を控えており「(11月に)戻ってくる時はチャンピオンベルトを持ってきます。楽しみにしていてください」と呼びかけるとえくぼのメンバーたちは「頑張って」などと声援を送っていた。(浩)
2024-10-04
社会
5日に開通する自然歩道「屈斜路カルデラトレイル(KCT)」の開削に携わった有志による安全祈願祭が3日、美幌峠─津別峠間で開かれた。
トレイルを歩く人たちの安全を祈るとともに、笹刈りなど開削に伴う喜びや苦しみをともにした有志たちの〝区切りの場〟として企画した。
関係者13人が参加。美幌峠から津別峠方向約4㌔の地点にある一本松(通称・ちょんまげ松)の近くで神事を行い、玉串を捧げて安全を祈った。
中心になって今回の祈願祭を企画した津別町内のNPO森のこだまの職員は「良いスポットを探して冬に津別峠から美幌峠まで歩いたり、倒木処理で大変な思いをしたことなどを思い出しました。抽象的な表現になるが、ルートで見られる景色に加え、雲海、星空など地球の強さ、美しさ、それをつくった神のすごみを感じられるトレイルだと思います」と話した。
KCTは藻琴山(銀嶺水)─美幌峠間14・2㌔、美幌峠─津別峠間10・8㌔の計25㌔。12日(土)と13日(日)には記念のイベントが予定されている。(浩)
2024-10-03
社会
美幌警察署の警察署協議会(長岡敬幸会長)が9月27日、警察署で開かれた。委員7人が災害想像ゲーム(DIG)を通じて災害時に求められる行動を考えた。
協議会は、警察業務への住民の要望や提案、苦情などを業務に反映させる目的。道内64警察署全てに設置されている。
美幌警察署協議会は年4回開かれ、2回目のこの日は9月の防災月間にちなんでDIGに取り組んだ。
情報共有の大切さ話し合う
委員たちはハザードマップで身近な緊急避難場所を確認。「2日後に台風が直撃します。事前に何をしますか」「避難生活では何に気をつけますか」など警察署員が出す質問に「家の周りの飛びそうなものを片づける」「家族と連絡を取り合う」などと答えを考えた。
署員は「家族が忙しくてテレビやスマホを見ず、情報を得ていない場合も考えられるので、共有はとても大切。話題を投げかけるだけでも共有につながります」などと緊急時に求められる行動について話した。(浩)
2024-09-30
社会
美幌町防火管理連絡協議会の防火技術講習会が24日、美幌消防庁舎で開かれた。
町内15の事業所から約20人が参加。通報、避難、消火器での消火、負傷者搬送などの実技訓練に取り組んだ。
負傷者搬送では、応急的な搬送の方法を学習。長い棒2本に毛布を巻きつけて応急的な担架をつくる方法、毛布の両端を棒状に丸めて4人でつかみ上げて運ぶ方法を学んだ。
担架の作り方では、長い棒に丈夫な上着やズボンの裾を5着ほど通して担架代わりにする方法も学習。搬送を体験した人は「思った以上に丈夫で安心感がある。もしもの時に備えて覚えておきたい」と話していた。(浩)
2024-09-25
社会
日本甜菜製糖㈱美幌製糖所と美幌町の森林整備協定に基づく植樹式が17日、栄森の町有林(FSC認証林)「ニッテンスズランの森」で行われた。
協定は日甜が町有林1㌶にカラマツ2千本を植え、下刈りや間伐など20年間の管理費用を負担する内容で、6月に締結。締結は今回で4回目になる。
植樹式には製糖所の梶明宏所長ら役員、美幌町の平野浩司町長や職員らが出席。梶所長は「環境保全は当社にとって重要な課題。苗木が元気に育ち、保全に寄与することを願います」とあいさつし、平野町長は「多大な貢献に感謝したい。未来の子どもたちへの贈りものとして森をしっかり管理したい」と述べた。
梶所長と平野町長らはこの後、植樹作業に汗を流した。スコップで穴を掘り、苗木に丁寧に土をかぶせて成長を願った。(浩)
2024-09-25
社会
美幌町身体障害者福祉協会(柴田利治会長)と美幌町連合商店会(佐藤修三会長)が19日、商店街を歩いて調査し、バリアフリーについて意見を交わした。
障がいがあっても商店で買い物を楽しめることを広めようと、初めて企画した。両会の会員、町や社会福祉協議会の職員ら15人ほどが参加。眼鏡店、洋品店、郵便局、銀行、文房具店、花き店などを巡った。
入り口の段差を越えたり、店内の通路を車いすで通ることができるかなど、店主とともに調べた。美幌郵便局、北洋銀行美幌支店では、営業時間内はトイレを使えることを確認。移動時には、歩道の舗装状況や傾斜なども確認した。
調査後は、しゃきっとプラザで意見交換。人工股関節の女性は「店の方の配慮もあり、思っていた以上に車いすなどでも行けるお店が多かった」と感想を述べた。
歩道については意見が多く出た。車いすの男性は「傾斜がきついと片手でブレーキをかけながら進まなければならないので大変」、義足の男性も「転びやすくなってしまう」と指摘。電動車いすの女性は「インターロッキングはガタガタ揺れて通りづらい。通常の舗装がありがたい」と打ち明けた。
町の担当職員は「傾斜は冬場のスリップにもつながる。改修の際は今後も改善に努めていきたい」などと答えた。
福祉協会は今後も車いすの体験会などを通じてバリアフリーの普及を図る。(浩)
2024-09-25
社会
大谷幼稚園の年長児19人が24日、美幌警察署前で交通安全の街頭啓発をした。町内の園児と保護者による「美幌町こぐまクラブ」の取り組みで、27日まで町内5つの幼稚園、保育園の園児たちが安全運転を呼びかける。
大谷幼稚園の園児たちは警察署前の歩道に交通安全旗を持って並び「交差点気をつけて」「信号守ってね」などと大きな声を出して啓発。懸命な呼びかけに、ドライバーたちは安全な速度で警察署前を走行していた。(浩)
2024-09-25
スポーツ
美幌町ペタンク協会の女性2チーム・6人が、10月5日から秋田県で開かれる第39回日本ペタンク選手権大会に出場する。6人は10日、役場で平野浩司町長を表敬訪問し、大舞台への抱負を述べた。
出場するのは21歳から85歳までの6人で、「美幌町1」と「美幌町2」。7月の北海道予選会で、美幌町2が2位、美幌町1が4位に入賞し、出場権をつかんだ。
日本選手権は女子64チームが出場予定で、予選リーグを経て32チームの決勝トーナメントが行われる。
美幌1の1人は、北海道予選会に出場した女性が出場できないため、代役としてメンバー入り。「頑張って女性の分も結果を出したい」、「女性は欠場しますが、ベストを尽くしたい」と抱負を述べた。
「美幌2」の選手は「緊張せずリラックスして、試合を楽しめたら」と自然体で臨む考えを伝えた。
平野町長は「活躍してオホーツクをアピールしていただいていることに感謝したい。力を合わせて優勝を目指してください」とエールを送った。(浩)
2024-09-23
社会
美幌町の友好姉妹都市ニュージーランド・ケンブリッジから訪問団が17日に来町した。ワイパ地区副首長のリズ・ストルウィックさんら10人。平野浩司町長らを表敬訪問したほか、両地区の友好に尽力した故・マレー・マックスウェルさんの慰霊碑に献花した。
両地区は1997(平成9)年に友好姉妹提携を締結した。ケンブリッジからの訪問団来町は7年ぶり。平野町長、戸澤義典町議会議長をはじめ昨年11月に当地を訪ねた訪問団のメンバーらが役場庁舎で一行を出迎え、再会を喜び合った。
平野町長は「町民を代表して歓迎します。昨年、歓迎していただいたことが昨日のことのよう。体調に気をつけて滞在を楽しんでください」と歓迎。リズ副首長は「ずっと訪れたいと思っていました。友好が今日まで続いてきたことがうれしいです。留学でケンブリッジに来ていた高校生に会えるのが楽しみ」と話した。
この後、役場敷地内にあるマレーさんの慰霊碑に献花し、全員で黙とう。妻のロビンさんは「ここに来ることができてうれしい。夫が美幌とケンブリッジを愛し、友好関係を築いたことをとても誇りに思っています。美幌の皆さんがこの場所を守ってくれていることに感謝します」と涙を流しながら述べた。
訪問団はホームステイをしながら町内の公共施設や農場を視察し、生け花や茶道も体験。19日は交流パーティーに参加し、20日に離町した。(浩)
2024-09-23
社会
美幌、津別、大空の美幌地区三町広域観光協議会が実現を目指してきた、津別峠―美幌峠―藻琴山間の自然歩道「屈斜路カルデラトレイル(Kussharo Caldera Trail=KCT)」が10月5日(土)に開通する。取り組み開始から8年がかりでの実現。開通を心待ちにしてきた町民らは、新たな体験型観光に期待の声を寄せている。
KCTは、藻琴山(東藻琴側8合目銀嶺水、山頂標高千㍍)―美幌峠(標高525㍍)間の北コース14・2㌔、美幌峠―津別峠(標高947㍍)間の南コース10・8㌔の全長25・0㌔。屈斜路湖の南西から北側に位置するカルデラ外輪山の稜線。歩くたびに角度が変わる屈斜路湖をはじめ、天候などの条件がそろえば阿寒摩周、知床、釧路湿原、大雪山の各国立公園のエリアまで見渡すことができる。
東北海道トレイルとともに開通
弟子屈町で開通式典とシンポジウムも
10月5日、釧路市と、KCTを経て根室管内羅臼町までをつなぐ全長410㌔の「北海道東トレイル(Hokkaido East Trail=HET)」とともに開通を迎える。
KCTの整備は、2016(平成28)年以降、3町の観光(物産)協会、自治体が中心になり、開通に向けて取り組みを開始。ボランティアの力も借りながら笹刈りをしてルートを新規に開削する一方、環境省や林野庁などと利用許可の調整を続けてきた。
新たな体験型観光に期待の声
三町広域観光協議会の宮田博行会長=美幌観光物産協会会長=は「早く開通してほしいという声も多く、実現できてうれしく、ありがたい気持ちでいっぱい。3町をはじめ関係機関、ボランティアの皆さんの理解と協力のお陰。見るだけではない、歩く先にある景色を体感する観光として広めていきたい」と今後の充実に意欲をのぞかせた。
登山が趣味という町内の女性(47)は「ずっと気になって、開通を待っていました。美幌峠から両方向に歩いて眺めを楽しみたいです」と開通を喜んでいた。
10月5日はHETの開通式典とシンポジウムが釧路管内弟子屈町で予定されている。KCTは来春に開通式典を行うが、近く記念イベントを予定している。(浩)
2024-09-23
社会
美幌消防署などは、10月5日に開通する屈斜路カルデラトレイル(KCT)の調査を9月13日、現地で行った。万が一の遭難や救急などの事態に備え、ルートの状況や、車輪つき器具を使った搬送などを確認した。
消防署員、環境省、KCTを含む全長410㌔の自然歩道「北海道東トレイル」の職員ら9人が参加。美幌峠から藻琴山方向に往復約14㌔を歩いて調査した。
KCTの道は、開削してから年月が浅いため、刈った笹の茎が立ち、足をとられる場所も部分的にあることなどから、救急時の搬送手段として車輪つきの担架をテスト。「傷病者の負担が少なく搬送できそう」と手ごたえを得た様子だった。
27日には、美幌峠から津別峠方向も調査する。消防本部グループの新岡行彦警防・救急担当主査は「安全かつ迅速に救急、救助活動を行えるようにしたい」としている。(浩)
2024-09-20
社会
爆発物などの不審物件に対応する合同訓練が12日、JR美幌駅で行われた。警察をはじめ美幌観光物産協会の職員らが参加し、爆発物の発見から通報、回収するまでの流れを確認した。
コロナ禍を経てイベントが再開し、大勢の人が集まる機会が各地で増えていることに伴い、イベントを狙う犯罪の発生も懸念されることから実施。本年度、同様の訓練は斜里町や遠軽町でも実施しているという。
美幌警察署、道警北見方面本部、観光物産協会などが参加し、テロ対策美幌・津別地区パートナーシップ推進会議を構成する美幌、津別両町の職員が視察した。
爆発物とみられる不審なバッグが駅の待合室で見つかった想定。駅利用者が駅に隣接する観光物産協会の職員に知らせ、職員が110番通報し、美幌警察署の署員が臨場した。
爆発物の可能性があるため方面本部の爆発物対応専門部隊が出動。防護服を着用した隊員が、X線撮影などでバッグに爆発物が入っていることを確認し、マジックハンドのような工具を使ってバッグを回収し、処理車に積むまでを訓練した。
北見方面本部警備課の課長補佐は不審物件を発見した際の対応として「光、圧力、熱などどんなきっかけで爆発するか分からない。『さわらない』『近づかない』ことが大切です」と訴えている。(浩)
2024-09-17
スポーツ
美幌陸上クラブの大内埜瑚さん(美幌中3年)が、10月6日に東京都で開かれる「みんなでつなごうリレーフェスティバル2024」U16都道府県代表4×100㍍リレー、11日から佐賀県で開かれる国民スポーツ大会(国スポ)陸上競技女子少年B100㍍に、ともに北海道選抜として出場する。大舞台の連戦を前に「調子を上げて臨みたい」と張り切っている。
リレーフェスは、6月の全日本中学生通信陸上北海道オホーツク大会で自己ベストの12秒08を記録したことで選抜メンバー入り。現時点で何走を走るか分からないが、9月下旬にはメンバーが集まって合宿する。「いつもライバルの選手と同じチームなので楽しみです。バトンの受け渡しをしっかり練習したい」と話す。
2022年には北海道が大会記録(当時)の46秒81で優勝。「国スポにつながる良い走りをして、記録を超えられたら」と話す。
その国スポは、8月に釧路市で開かれた北海道選手選考会で優勝。高校1年生も出場する中で選抜の座をつかんだ。
タイムは12秒49。自己ベストには及ばなかった。「くやしいです。通信陸上の時と比べるとフォームが良くない」、クラブの後藤秀人代表も「中盤から後半にかけて力むことが多く、スピードに乗り切れていない」と分析する。
大内さんは「周りを気にせず、力をしっかりトラックに伝える走りを目指します。入賞したいです」と復調を誓う。(浩)
2024-09-13
社会
網走市と美幌町、大空町、斜里町、小清水町、清里町(1市5町)の広域によるごみ処理の準備が進められている。1市5町による「斜網地区廃棄物処理広域化推進協議会」は、新たな施設の処理方法や建設予定地などの方針を固めている。関係する住民らからは「もう決まったの?」との声が寄せられる。調べてみた。(大)
■決まったの?
網走市がHPで公表した〝中間報告〟によると、新たなごみ処理施設の建設予定地は大空町東藻琴の末広地区とし、施設の処理方法は焼却施設と生ごみメタン発酵施設を併設した「メタンコンバインド方式」を採用する方針。施設は2029年度の供用開始をめざす。
新たな施設の建設予定地、施設の処理方法などは決定したわけではない。
網走市のベテラン市議は「メタンコンバインド方式の採用について、網走市議会は正式に認めてはいない。あくまで『方針』についての説明を聞いているだけ」との見解。また、建設予定地の東藻琴地区については「網走市側からは『東藻琴の住民の合意を得た』との説明を受け、1市5町による広域ごみ処理議論を市議会でも進めることにしたと記憶している」とした。
東藻琴の住民から疑問も
「今後の説明会で改めて理解求めたい」
■住民説明
同協議会によると、建設予定地を大空町東藻琴とする方針を固めたのは「昨年10月」。以後、網走市などは住民に対して、建設予定地の説明を始めた。
大空町によると、建設予定地の東藻琴地区での説明会は昨年4月2日を皮切りに、これまでに計6回開催。このほか、「ふれあいトーク」で4回(東藻琴のみ)、そして町の広報誌などで理解を求めてきた。
一方で、東藻琴への建設に疑問を持つ地元住民もいるようだ。本紙取材によると、8月23日に東藻琴で開かれた説明会(27人参加)では、建設地に選ばれた経緯などについて説明を求める声が相次いだ。
大空町の担当者は、取材に対し「10月2日に東藻琴で開催する説明会で改めて理解を求めたい」と答えてくれた。
2024-09-12
社会
網走市と美幌町、大空町、斜里町、小清水町、清里町の1市5町による広域ごみ処理に向けた準備が進められている。1市5町による協議会は、新たなごみ処理施設の建設予定地を大空町東藻琴とし、施設は焼却と生ごみメタン発酵施設を併用する「メタンコンバインド方式」を採用する方針を固めた。1市5町は今後も、住民への説明を重ね理解を求める考えだ。(大)
■中間報告
1市5町による広域ごみ処理に向けた準備は「斜網地区廃棄物処理広域化推進協議会」(会長・水谷洋一網走市長)が中心となって進められる。2022(令和4)年7月に設立され、事務局は網走市が担っている。
協議会の設立後、1市5町は新たな処理施設の建設予定地や施設整備のスケジュールなどについて住民や議会に説明してきた。1市5町の中で最も人口規模が大きい網走市は先日、市のHPを通じて同協議会の方針内容などを〝中間報告〟した。
網走市が公表した中間報告を基に、ポイントを紹介する。
焼却とメタン発酵を併用に
■110億~165億円
網走市が公表した中間報告によると、1市5町による広域処理施設の建設予定地は、大空町東藻琴の末広地区。末広地区には大空町の焼却施設があり、現在も稼働している。
新たな施設に採用する方針のメタンコンバインド処理方式は、「焼却施設の熱利用のほか、メタン発酵施設処理による生ごみ等の焼却処理量の削減とエネルギー(発電)利用が可能となる」(網走市の資料より)。
生ごみメタン発酵施設で発電した電気は、新たな施設などで使用するという。
新たな施設の整備費は110億円~165億(3社によるメーカーアンケート結果)。このうち、国の交付対象経費は7~8割で、交付金を活用できた場合、2分の1の46億~68億円となる。
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次回は、新たなごみ処理施設の供用開始時期や建設予定地に選ばれた東藻琴地区住民の反応などを紹介する。
2024-09-11
文化
美幌町在住の哉(かな、本名=櫻井香奈)さんが、短編集「KANAのDay Dreams コトダマ~心温まる10のメルヘン」(東洋出版)を発行した。自らが抱える精神疾患の苦悩や衝動を主人公に投影しつつ、希望を持ち続ける大切さを物語に込めた。
哉さんは奈良県出身で、父親の仕事の関係で美幌町に移住。2000(平成12)年、國學院短期大學文学部を精神疾患のため退学した。現在は、町内のNPO法人美幌えくぼ福祉会に所属している。
今回の作品は、10編の短編を収録。人類の危機を救う女の子を探し出す物語、親友が事件を経て再会する物語など、想像力豊かな短編が並んでいる。イラストレーターの石黒紫水さんが表紙やイラストを手がけた。
A5版160㌻で税込1430円。amazon、楽天ブックス、Yahooショッピングなどで扱っている。(浩)