第51回北見市民大学講座(全3回)の第1講座がさきごろ北見市民会館で開かれ、日赤道看護大教授の根本昌宏氏が、北海道の災害対策をテーマに講演した。
NPO法人北見文化連盟が主催し、この日は60人ほどの市民が熱心に聴講した。
根本氏は、地震発生の世界マップを示し、4つのプレートに囲まれた日本は有数の地震大国であることを指摘。オホーツク地方は「特に直下型の地震が起きやすい」と注意を呼びかけた。
また「無関心」「利己心」「想像力の欠如」「認識の不足」が「防災の敵」と述べ、「災害への無関心を減らさないと防災対策は進まない。市や町が作成しているハザードマップには必ず目を通し、自宅の周囲の状況を確認して」と求めた。
このほか、災害関連死や避難生活での体調悪化を防ぐには「逃げてからの健康を保つことが重要」とし、寒冷地の避難所生活の課題や低体温症対策などを紹介。「災害を想定内とし、人任せを減らし自分でできることを増やすことが大切」と述べた。
第2講は24日(土)午後6時から、市民会館で開催。北海道ノンフィクション集団代表の相原秀起氏が「江戸時代にロシアを見た男~大黒屋光太夫の旅をシベリアに追う」と題して講演する。(柏)