訓子府町図書館の開館40周年記念セミナーがこのほど町公民館で開かれ、町内外から参加した22人が図書館のあり方を考えた。
講師は多くの図書館開設準備などを指揮・運営し、図書館政策を研究している京都橘大学文学部教授の嶋田学さんで、テーマは「まちづくりの核となる図書館」。
町図書館は蔵書増加で手狭になり、建物の老朽化も目立つことから2011年以降、建て替えや整備を目指してきたが、実現に至っていない。
経験、知識が豊富な嶋田さんの講話を通じ、地域における図書館の役割と可能性、図書館を核にしたまちづくりを考えるきっかけになればと企画した。
嶋田さんは自身の体験を織り交ぜながら「図書館は本が好きな人が集まるだけの場所だと(整備を)後回しにされがち」「よく借りられる本の統計を取れば、その地域の住民達が何に興味があり、悩んでいるのかが見えてくる」と語り、図書館は地域づくりの心強いサポーターになりえる存在だと強調した。
「図書館には豊富な知識が収められています。地域、住民双方の『やれる、やらなきゃ、やってみよう』をサポートできる大きな存在。今回のセミナーを通してみなさんの潜在的な部分に火をつけられたら」と思いを語った。(結)