住宅出入口や店舗前にたまった雪処理は、どこの住民にとっても悩みの種だが、訓子府町や置戸町では独自の取り組みで高齢者や町民にやさしい除排雪対策を行っている。
訓子府町では町道除雪後の住宅出入口に残る雪について、間口分をさらに除雪する〝置き雪除雪〟を行い、高齢者に喜ばれている。
試行的に2022年冬から実施し、今季で3年目。硬くて重い間口の雪かきが困難な高齢者のみの世帯などを対象に、町は雪を横にどけるサービスを実施。80歳以上から75歳以上に対象を引き下げたところ、今季は当初の倍以上の32軒が申請した。
10㌢を超す積雪のあった翌9日は大型除雪車による町道除雪が済んだ後、小型除雪車が未明から稼働し、申請者宅前の間口3〜4㍍ほどを開けていった。
置戸町では町中心部の路側帯に設けられた流雪溝が今季も威力を発揮。ひと足早く春のように歩道が現れ、凍結路面での転倒防止など安全・安心なまちづくりに役立っている。
道道と町道の地下約2㍍に延べ4・3㌔にわたり流雪溝が張り巡らされており、歩道に積もった雪を路側帯の投雪桝に排雪するのは町民の役割だ。
10㌢以上の積雪となった先週末、町民が自宅や店舗前の排雪作業にあたった。夫婦で作業した町民は「いいシステムですよね」と話しながら隣家の排雪もお手伝い。厳しい冬を乗り切るコミュニケーションツールにもなっているようだ。 (寒)