驚きのハイペース…前倒しで満杯に

2025-08-18 掲載

(北見市/社会)

北見ケ丘霊園合同納骨塚

 一つのお墓に複数の焼骨を納めて供養する、北見市の北見ケ丘霊園合同納骨塚(合葬墓)が計画を大幅に前倒して満杯になる。現時点で実質的に受け付けを停止している状況。急速に進む高齢化や家族形態の変化などを背景に、お墓の管理に負担を感じる市民が増えていることが要因だ。市は新たな合葬墓の建設に着手しており、市民に理解を求めている。

高齢化や家族形態の変化背景に
50年で2千体の予定が13年で3千体超え

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 同納骨塚は2013(平成25)年4月に供用開始。「お墓を引き継ぐ人がいない」「お墓の管理が難しい」などといった人が利用する。

 計画では50年間で2千体の利用を見込み、年間埋蔵数を40体としていた。

 しかし、埋蔵数は予想をはるかに上回るペースで推移。開設以降、計画の「年間40体」を下回ったことはなく、2023(令和5)年度は457体、24(同6)年度501体と増加傾向は続く。

 今年度は7月31日時点で215体となっており、開設から13年間の延べ埋蔵数は3151体で、「50年で2千体」という見込みを大幅に上回っているのが現状だ。

 こうしたハイペースの背景には、近年になって急速に進む人口減少に伴った、高齢者のみ世帯・ひとり暮らし世帯の急増、家族形態の変化などがある。「お墓の管理が困難」などと感じる市民が増えていることが、合葬墓の利用増につながっているようだ。

新たな合葬墓の建設に着手
来年秋に利用開始予定

 市はこうした状況を踏まえ、新たな合葬墓の建設に着手(利用期間20年、7500体埋蔵)。実施計画によると、事業費は7200万円で、来年秋に利用開始となる予定だ。

 現在の同納骨塚はすでに〝満杯ライン〟を超えており、利用を希望する市民に対しては「新たな合葬墓ができるまで待ってもらうよう、理解を求めている」(市の担当者)状況だ。 (大)

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