
山での遭難とヒグマ被害防止を観光客らに呼びかける啓発活動が8日、美幌峠で行われた。
8月11日の「山の日」にちなんで実施。北海道警察山岳救助隊の齊藤翼さん=北見方面本部地域課=が訓練用のクマ撃退用スプレーを使ってヒグマ遭遇時の対応を実演した。
齊藤さんはスプレーをすぐに取り出して使える状態で携帯しなかったり、風下から噴射してヒグマに噴射物が届かない失敗例も交えて実演。実演後は観光客らもスプレーの噴射を体験した。
齊藤さんはヒグマと遭遇しないために「においの出る食べ物を放置したり、捨てたりしないこと。鈴を付け、なるべく複数で行動すること。出没情報があった山域には近づかないことが大切です」と話した。遭難防止については「無理のない計画を立て、捜索に役立つ携帯電話、GPSを携帯すること。事前に家族らに行き先を伝えておくことが大切です」と呼びかけた。
このほか、道警が推進する「ハンドサインでストップ運動」の呼びかけも行われた。美幌警察署の署員が手づくりした、運動にちなんだ缶バッジやマグネットを観光客らに手渡した。地域・交通課の村上僚課長は「7月から車両用のマグネットステッカー600枚を配布したこともあり、運動が広がってきている。引き続き呼びかけたい」と話した。 (浩)
