ちほく高原鉄道・通称「ふるさと銀河線」が廃線して来年で20年になる。今回は訓子府町内にあった3駅を、懐かしい写真とともに振り返る。
訓子府駅は置戸駅と同じく1911(明治44)年に開駅した。現在の駅舎は2000(平成12年)年に建て替えられ、農業交流センターと併設された。写真①は廃線直前の2006年に撮影されたもの。ホームの前に線路があるのと、遮断機がある以外は、今とほぼ変わらない。現在も、農業交流センター(くる・ネップ)として利用されている。
訓子府から池田方面へ進むと次は「西富駅」(②・③)。無人の小さな駅で、現在の北見バス「西富28号線」の停留所付近に位置していたようだが、その痕跡は見当たらない。
さらに進むと「西訓子府駅」(④)。こちらも無人の小さな駅で、北見バス「西富33号線」停留所付近にあったようだが、その跡は何も残っていない。
写真⑤は訓子府町付近を走るラッピング列車「銀河鉄道999号」。2002年に漫画家の松本零士さんがデザインしたもので、現在は「りくべつ鉄道」に引き継がれている。
訓子府駅〜置戸駅間は、現在の道道50号北見置戸線とほぼ並走していた。ドライブしながら、銀河鉄道999号のメーテルと星野鉄郎が通り過ぎるのを見てみたかったと思う。
(写真は全て06年撮影、提供・美幌町前田武夫さん)
……………
ちほく高原鉄道・通称「ふるさと銀河線」は、池北線の廃止を受け、1989(平成元)年に沿線自治体や地元企業で設立された第三セクター鉄道。十勝の池田町から北見市まで全長約140㌔、33駅を結ぶ路線だった。しかし2006年4月21日付けで廃止となり、1910(明治43)年の開業以来、95年にわたって地域を支えた歴史に終止符を打った。 (知)