
置戸駅は、1911(明治44)年、網走管内で最初に開駅した。その石碑が現在も残っている。写真①は廃止直前の2006年に撮影されたもの。列車が写っている以外は、今とほぼ変わらない風景だ。
駅舎は現在、歯科診療所と「置戸ぽっぽ絵画館」として地域住民に親しまれている。
置戸駅から北見方面へ進むと次は「豊住駅」(②・③)。小さな小屋があるだけの無人駅。当時の痕跡などは、ほとんど残っていない。
さらに進むと「境野駅」(④・⑤)。現在は「境野交流センターあぐり」になっている。「境野駅跡地」の看板のほかにも記念碑があり「境野駅、永遠に」と、地域住民の想いが刻まれている。
写真⑥は置戸町付近を走るラッピング列車「銀河鉄道999号」。2002年に漫画家の松本零士さんがデザインしたもので、現在は「りくべつ鉄道」に引き継がれている。
次回はその先、西訓子府駅~西富駅~訓子府駅を紹介する。
(写真は全て06年撮影、提供・美幌町 前田武夫さん)
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ちほく高原鉄道・通称「ふるさと銀河線」は、池北線の廃止を受け、1989(平成元)年に沿線自治体や地元企業で設立された第三セクター鉄道。十勝の池田町から北見市まで全長約140㌔、33駅を結ぶ路線だった。しかし2006年4月21日付けで廃止となり、1910(明治43)年の開業以来、95年にわたって地域を支えた歴史に終止符を打った。 (知)


