朝晩はひんやりとした空気に包まれ、秋を感じる季節—。道端の草花にも季節感が漂っている。

　秋らしくなってくるころ、乾いた秋の風の軌跡を描くように重たげな穂先を揺らす「エノコログサ」が目に留まる。「ねこじゃらし」の俗称で親しまれるイネ科の植物だが、「キンエノコロ」「ムラサキエノコロ」「アキノエノコログサ」など、種類によって穂の色や形が違って表情豊か。

　道路脇などに、わさわさと茂り、邪魔者扱いされがちだが、朝夕のやわらかな陽光を受けて輝く様子は芸術的だ。

　昨年本紙では北見市緑のセンターで教わった「ねこじゃらしのリースの作り方」を紹介した(QR参照)。興味のある人は、童心に帰ったつもりで、季節を楽しんでみては。　(理)