北見市は、市の火葬場で収骨後に残った残骨灰に含まれる貴金属を売却し、新たな財源確保に役立てる。さきごろ開かれた市議会福祉民生常任委員会で報告した。
市内のやすらぎ苑(北見自治区)、常呂町斎場、留辺蘂町葬祭場では、収骨後に残された遺骨や灰などを敷地内の埋葬用地(残骨堂)に埋葬している。
近年は残骨灰に含まれる金歯や銀歯などの貴金属を売却し、収益化する自治体が増加。また、市が実施した市民アンケートでは、残骨灰に含まれる有価物を収益化することに「賛成」「どちらかといえば賛成」が合わせて約7割に上ったため「一定程度の理解が得られている」と判断。収益化に踏み切った。
収益化の流れは、業者に委託して残骨灰の分別作業を行い、貴金属は精錬して売却。分別後に残った遺骨は市が返還を受けて埋葬する。埋葬用地の残容量が少ないやすらぎ苑で11月をめどに収益化開始。常呂と留辺蘂の火葬場は埋葬用地の容量が満杯に近づいた段階で開始する予定。
市は「死者の尊厳を損なうことなく関係法令に基づき適切な取り扱いを行う」としている。 (柏)