
武田さんが合格した技術英検(技術英語能力検定)について同高は「本校では過去少なくとも20年間は合格した生徒がいない」と稀に見る快挙をたたえる。
担任の玉木颯馬教諭が「こんな検定があるけど受検してみない」と軽く勧めたところ、武田さんの旺盛な好奇心に火が着いたみたい。
一般社団法人日本能率協会技術英語委員会が運営し文科省が後援。技術分野に特化し、学問や仕事の上での規格や取扱の説明書、論文などの理解や専門英語を身につけることができる資格だそう。
検定では英語の文書作成能力を客観的に評価されるほか、武田さんによると「工具や機械など技術系の単語が多く出てきて、専門的だった」そう。
玉木教諭は「誰も挑戦してなかったことに率先して受けたことが素晴らしい」と評価。合格の知らせに武田さんは「うれしかった」と笑みをつくる。
武田さんは同高のものづくり研究部に籍を置き、ロボット相撲の全国大会北海道予選に向けて準備中。ロボット作成キットは輸入品で英語の説明書の解読にもひと役買った。
英検準2級~2級相当の英語力が目安で、武田さんはちょうど英検準2級を持っていた。今回は技術英検3級で最高位はプロフェショナルというクラスまであり、研究者や翻訳者など科学技術分野の英語文書作成に携わる人が対象だそう。合格した後は専門職就職にも有利で、武田さんは「できればプロフェショナルまで受けてみたい」と話すが、将来の仕事は「まだ決まっていない」とケロッとした表情で話す。 (寒)