
佐藤さんは今年8月29日付けで危険物取扱者甲種資格を取得した。手にする資格者証を見させてもらうと、2023年11月をスタートに「どうせなら全部取得しよう」と受検した24年8月の6類まで、乙種全部門の資格取得がずらりと並ぶ。
これだけでも珍しいとされるなか授業と部活のほか、毎日1時間の自習を継続。高校生になってから打ち込んだ弓道を3年夏の全道大会進出でけじめをつけ資格試験の勉強に専念してきた。
合格率3割ほどの狭き門
乙種は第1類から第6類まで取り扱える危険物が細分されているのに対し、甲種は全ての種類の危険物を取り扱うことができる分、試験の難易度も高い。甲種試験はさらに危険物に関する法令、基礎的な物理・化学、危険物の性質並びに消火の方法という3つの分野に分けて出題され、それぞれ60%以上の正解率が求められる。合格率は30~35%だそう。
合格を知り、佐藤さんは「素直にうれしかった」と感想。担任する白鳥広二教諭にとっては昨年の松田亘さんに続く、2年連続で教え子が甲種合格の快挙。「常に一生懸命です」と佐藤さんの頑張りを大いにたたえる。
卒業後は大手自動車メーカーへの就職が内定しており「エンジンを扱うのが好き。内燃機の開発などで資格が生かされれば」と前を見据える。