
北見市総務部職員課人材育成担当課長の及川慎太郎さん(46)が、「地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード2025」(㈱ホルグ主催)を受賞した。
及川さんは市の窓口業務改革の中心的な役割を担った。「書かないワンストップ窓口」は、今や全国の地方自治体が手本にするほど。及川さんは現在、総務省の地域情報化アドバイザーとしても活躍しており、全国の公務員から高い評価を集めた。
北見市は15年ほど前、窓口業務の改革プロジェクトをスタート。その立ち上げメンバーの1人が及川さんだ。プロジェクトチームは、複雑化する窓口業務を抜本的に見直し、地元企業とともに新たな窓口業務支援システムを開発。大幅な業務の効率化と市民の利便性向上を両立させ、市民・職員の双方にとって〝ウィン・ウィン〟の窓口業務を構築した。
北見方式の窓口業務改善スキームは全国の地方自治体から注目を集め、年間数十件もの視察団が訪れるようになった。また、市のシステムやノウハウを導入する自治体は約70カ所に上る。
及川さんは約8年間、窓口業務改革に携わり、現在は人材育成担当として後進の育成に尽力。一方、2022年には総務省の地域情報化アドバイザーにも委嘱され、地方自治体の窓口業務改善を手助けするため全国にノウハウを伝えている。
今年で9回目を迎える同アワードは、公務員の推薦・選考により選ばれる。今回は180件の推薦の中から14人が受賞した。全国の自治体職員から寄せられた及川さんの推薦文には「自治体改革の実践者として極めて信頼できる存在」「自治体運営の未来を切り開く人材」などの言葉が並ぶ。
及川さんは「これまで一緒に取り組んできた人達を代表していただいた賞。仕事の改善が文化として広がり、市民にも市職員の日々の取り組みを知ってもらう機会になればうれしい」と話している。 (柏)