置戸高校の3年生10人が20日、陸上自衛隊美幌駐屯地を訪れ、自衛隊が被災地などに設ける野外入浴セットで、入浴支援を研修した。
入浴セットは被災地住民が入浴する設備で、浄水や湯沸かしもこなし、1時間に約120人が入浴できる能力をもつ。東日本大震災や胆振東部地震などの被災地で開設された。
3年生たちは、高齢者や視覚障がい者の入浴支援を想定して研修。2、3人で要介助者を支え、「階段があります」などと声をかけながら脱衣所から浴室、浴槽から上がる際などの介助を体験した。段差の乗り越えさせ方など細かな改善点を見つけながら、真剣な表情でよりよい介助を探っていた。
高校の男子生徒は「在宅に比べて設備が整っているわけではないので、数人で連携して介助する方法を学べました。安全が第一ですが、介助を通じて被災者の方の心のケアもできたら」と話していた。
このほか、駐屯地隊区内2市8町の防災担当職員らを対象にした研修会も開かれ、国立研究開発法人防災科学研究所(茨城)の主任専門研究員が基盤的防災情報流通ネットワーク(SIP4D)の取り扱いについて講話した。(浩)