網走 ホタテ即売会の〝ホント〟㊤

2023-12-07 掲載

(網走市/社会)

あ~勘違い、「3Sサイズ」小さくなかった!

 東京電力福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出で、中国が日本産水産物の輸入を全面停止していることを受け、網走市水産加工振興会(事務局・網走市)は先日、消費喚起策の一環として、市民を対象にした地元産冷凍ホタテ貝柱の即売会を実施した。用意した2千パックに対し、申し込みはハガキとネットで9千件を超えた。人気を博した一方、市民の一部からは「抽選方法が不透明」「ホタテのサイズがよくわからなかった」などの声が本紙に寄せられた。調べてみた。(大)

はがき、ネットで申し込み9千件超え

市民に配布した即売会のチラシ == 株式会社伝書鳩|経済の伝書鳩|北見・網走・オホーツクのフリーペーパー ==
市民に配布した即売会のチラシ

■物議を醸す

 中国が輸入を全面停止したのは今年8月末。北海道産ホタテは大打撃を受け、政府は国内消費を呼びかけるなどの対策を講じたほか、道内産地の一つ網走市も地場産ホタテの消費喚起策として、市民を対象にした冷凍ホタテ貝柱の即売会を企画した。

 即売会で用意したホタテ貝柱は、1㌔パックを2千パック。市民に配布したチラシには、「3Sサイズ/40~50玉入り」と記されていた。

 この「3Sサイズ」という記述が、ちょっとした物議を醸すことなった。

■小さいの、大きいの?

 服のサイズを基準に考えると、「3S」はかなり小さいと感じてしまうのが一般的だ。今回の即売会チラシを見た男性市民は「すごく小さい貝柱なんだね」と思い込み、「小さい貝柱で1㌔2千円はたいして安くない」と考え、「即売会に申し込むのはやめよう」となったようだ。

 別の市民は本紙に対して、「3Sは稚貝よりちょっと大きなサイズだと思う。市民を馬鹿にしている」と〝怒りモード〟で話していた。

 しかし、取材してみると「3Sサイズ」は小さくはなく、業界の既定サイズにおいては「中間あたりのサイズ」(市役所担当者)だった。

 チラシに記された「3S」との表記は、「水産業の業界用語で、服のS、M、Lとはまったく違う」(市内関係者)というのだ。

 業界のホタテ貝柱サイズは、最も大きいのが「2L」、最も小さいのが「7S」となっている。

 即売会で提供された3Sサイズの貝柱の大きさについて、市内関係者は「回転すし店で見るホタテサイズと言えばわかりやすいですかね」と説明する。

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 次回は、即売会の抽選方法や網走産ホタテの出荷先などを紹介する。

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