北見警察署は、来店客の特殊詐欺被害を未然に防いだとして、北見市内のセブン‐イレブン北見銀河橋店の加藤佑樹店長に感謝状を贈った(写真)。同署によると、被害を防ぐ事例が増加傾向にあることから、啓発活動などの取り組みが浸透してきていると評価すると同時に、詐欺事案が減らない状況に対して注意を呼びかけている。
30万円分という高額な電子カードの購入を希望する来店客に対し、同店長が「詐欺じゃないですか。今はやってますよ」と声を掛けたそう。使い方を聞いてきた時点で怪しい思い「大丈夫ですか」と聞くと40歳代の男性客は「大丈夫です」といったん出店。その後、やっぱり心配になったのか再び来店し、同署への通報につながった。「少し時間をおき、落ち着いたことでおかしいと気づいたのでは」と同署。
実は同店では数年前に同じような事案に遭遇している。
その時は、少額を数回に分けて購入してきたので気づくのが遅れたという。その経験もあり「判断は難しいけれど積極的な声掛けを店員の間で共通意識にしていた」と同店長。
また「ふだんから地域の駐在さんが回って来て、気を付けてとチラシを置いていってくれます」と注意喚起の啓発活動を歓迎する。
同署によると、同署管内で特殊詐欺被害を防いだ事例は認知しているだけで今年11月までに12件。昨年同期の9件を上回り、同署は「皆さんの功労に感謝したい」とする一方、「特殊詐欺事案が減らないことの表れ」でもあるとして今後も警戒を緩めない構えだ。(寒)