デジタルサービスの利用は? 網走市の試み㊦

2024-01-05 掲載

(網走市/社会)

公共施設のネット予約は12%
大半がエコセン、コミセンは低調

 網走市は「デジタルファースト宣言」の中で、市民サービスのデジタルファーストにも重点的に取り組む考えを明確にした。行政手続きのオンライン化はその一つで、本紙は公共施設のネット予約状況を調べたところ、コミセン・住民センターは低調なことがわかった。(大)

■12%

 公共施設のネット予約サービスは、エコセンと勤労者総合福祉センター(ソレイユ)で2022(令和4)年12月1日に、次いでコミセン・住民センター(8施設)が昨年1月4日にスタート。これまでの予約方法は、各施設の窓口での直接申請や電話申請が中心だった。

 ネット予約のメリットは、市民の〝申請環境〟の充実に伴った利便性の向上だ。

 市はこれまで、広報誌やHPなどを通じて、ネット予約サービスが始まったことを市民に周知してきた。しかし、ネット予約数はさほど伸びていないのが現状だ。

 昨年4月から11月末までのネット予約数などを調べてみた。

■実績

 10施設(エコセン、ソレイユ、各コミセン・住民センター)のネット予約総数は1555件で、全体(1万2942件)の12%だった。このうちパソコンからの予約が6・2%、スマホ5・8%となっている。

 各施設ごとのネット予約は、エコセンが1361件で最も多かった。エコセンのネット予約は全体(5356件)の25・4%を占め、定着しつつある傾向にある。

 一方、コミセン・住民センターは低調だ。

 各コミセン・住民センターのネット予約率(全体の予約数に占める割合)が最も低いのは、西網走コミセンの0・5%、次いで北コミセン0・8%、駒場住民センター1・9%、西コミセン2・2%などとなっている。

 一方、ネット予約率が最も高かったのは、南コミセンで8・8%。ネット予約数は23件(全体2007件)だった。

 市はこうした状況を踏まえ、ネット予約サービスの存在を今後も何らかの方法で周知していく考えだ。

 ─・─・─・─・─

 管内市町村の中で、網走市はかなり早いタイミングで「デジタルファースト宣言」をした。しかし、宣言だけが先行し、具体的な施策の立案は後回しになっていたのが実情だ。

 デジタル化が進むことによって、市民はどのような恩恵を受けるのか─。〝宣言後〟の水谷洋一市長の舵取りに期待がかかる。

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  • デジタルサービス
  • デジタルファースト宣言

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