■3年の歩み
同協会は2021年3月、観光庁のDMOに登録。人口減少を踏まえて国は、成長戦略の柱に「インバウンド(訪日外国人旅行者)の誘致」を掲げる。自治体ごとにDMOの取り組みを進めることで、国全体できめ細やかな誘客策を展開でき、地域経済の活性化につながることにも期待を寄せる。
同協会がHPで公開するDMO登録から3年間の活動内容の資料は、観光庁に提出した資料「観光地域づくり法人形成・確立計画」である。
公開された資料には「地域住民に対する啓発」「情報発信・プロモーション」「観光資源の磨き上げ」など各項目についての詳細事業が記されている。その大半は、DMO登録前から続く既存事業となっている。
登録後の活動公開
既存事業の継承多く
■目標値
同協会はDMOの「確立計画」に、観光客の入り込み数などの目標値を設定。同計画に盛り込んだ関連事業を進め、目標値を達成することで観光による地域づくりを実現した考えだ。
2022年度の市内宿泊数は37万6千人だった。同協会が示す目標値は、23年度が45万人、24年度49万人、25年度は50万人とした。
市によると、23年度の宿泊数はまもなく公表。関係者は、DMOとしての目標値「45万人」を達成できているのか注目している。
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網走市にとって、観光業は地域経済の維持・発展に欠かせない。以前の旗振り役は網走市役所だったが、現在はDMO登録された同協会にシフトチェンジしたようだ。
一方で、かつて網走観光を推進した役所OBや元市議は「いつの時代も旗振り役は市長しかいない」と口をそろえる。
水谷市長は就任後、観光振興策として網走マラソンを実現。今年で10回目を迎える。進む人口減少に合わせ、地域経済が冷え込む網走市。水谷市長の舵取りに期待が寄せられている。