■びっくり
網走市議会は多くの市民に傍聴してもらうため、定例議会(3、6、9、12月の年4回開催)の日程を印刷したチラシなどを通じて周知している。また、市議(16人)は個人のホームページやSNSでもPRしている。
定例議会の〝見どころ〟は、各会派による代表質問(3月)や市議による一般質問(6、9、12月)だ。
市役所側と市議によるまちづくりをテーマにした議論の様子は、同議会のYouTubeチャンネルで閲覧できる。一方で実際に議場で傍聴すると、ネット配信の動画では見ることのできない、聞くことのできないシーンに出会えることがある。
1期目市議の質問中に 副市長「通告にないゾ」
では、ネット配信動画では見られない、聞くことのできないシーンとは何か?
以前の定例議会を傍聴した市民は、「一般質問している最中の市議に対するヤジに驚きました」と振り返る。
傍聴席は、同議会の本会議場の2階にある。ここからは、マイクを通さずとも議場にいる人(市長や職員、市議ら)の声がけっこう聞こえる。
ヤジに驚いた市民は「質問中の市議に対して副市長がけっこう強い調子でヤジっている姿が印象に残っています」
中堅市議は憤慨「なめられている」
■「通告にないゾ」
ベテラン市議の証言や市議OBらの記憶を踏まえると、過去の定例議会において、副市長が質問中の市議にヤジを飛ばすという事態は皆無だ。では、今の副市長はどのようなヤジを飛ばしたのだろうか?
ベテラン・中堅の市議など複数の証言によると、「1期目の市議が質問を始めたところ、『通告にないゾ』とヤジを飛ばした」そうだ。
副市長から「通告にない質問をするな」とのヤジを受けた市議は一瞬、質問を止めた。しかし、議長の「そのまま続けて下さい」との声を受け、続行した(このシーンはYouTubeにも記録されている)。
市議の質問を遮った副市長のヤジについて、中堅市議(保守系)は「議員はなめられている」と憤慨。ベテラン議員(革新系)は「質問内容に対して異議があれば反問権(市長や市職員が議員に質問する権利)があるのだから、副市長がヤジを飛ばすのはルール違反」との見解だった。
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次回は、一般質問の「通告」、傍聴する際のルールなどを紹介する。