同保健所管内のE型肝炎の発症数は例年10~20件ほど。昨年は道内で発生した60件のうち北見が14件。人口の集中する札幌市が13件だった。今年は8月18日現在、道内の発生は43件でこのうち北見が17件、札幌市が16件。他の保健所管内は0~3件で、北見は他地域に比べ突出した数。この傾向は毎年続いており、焼き肉を食べる機会の多い食生活の影響とも見られる。
E型肝炎は、HEV(E型肝炎ウイルス)に汚染された食材を食べたり、箸や調理器具などを介して感染し、急性肝炎を引き起こす。感染から2~9週間(平均6週間)後に倦怠感や発熱、黄疸(おうだん)などの症状が現れ、入院するケースも多い。無症状の場合もあるが、高齢者や妊婦が感染すると重症化の恐れがあるという。
同保健所は「豚肉や豚の内臓は中まで十分に加熱し、焼き肉をする場合はトングを使用するか、焼く箸と食べる箸を分けるようにしましょう。熱が続いたり、目に黄疸が出たら医療機関の受診を」と求めている。(柏)