北見市は、常呂自治区の市営浴場(常呂町常呂)を来年3月末で廃止する。さきごろ開かれた市議会福祉民生常任委員会で報告した。
同浴場は、廃業した民間の浴場を引き継ぎ1973(昭和48)年、旧常呂町の公営浴場として開設。1980年、現施設を建設して市内唯一の市営浴場として運営し、現在に至る。年々、施設の老朽化が進む一方、人口減少や自宅の入浴設備の普及などで利用者が減少。1日あたりの利用者数は市町合併時の2006年には21・2人だったが23年には14・0人に減少。23年の年間収入額169万円に対し、支出額は672万円で、503万円の赤字となっている。
市が今年2月に実施した利用者への聞き取り調査では「自宅に入浴設備がない」と回答したのは数人にとどまったことなどから、浴場の廃止を判断した。
廃止後、自宅に入浴施設がない利用者が同自治区内の他の入浴施設を利用する場合、入浴料金と交通費の助成を検討している。(柏)