園舎の老朽化や少子化の影響を受け、今年度末で閉園する北見市立の高栄保育園で15日、最後の卒園式と閉園セレモニーが行われた。セレモニーでは保護者や職員らが見守る中、最後の卒園児14人が和太鼓を演奏するなど、48年の歴史が詰まった園舎に「ありがとう」を伝えた。
高栄保育園は高栄地区に団地が立ち並び、住民たっての要望により市内9カ所目の保育園として1976(昭和51)年に開園。これまでに1100人の園児を送り出した。
卒園式では山内麻由美園長が一人ひとりに卒園証書を手渡し「素敵な小学生になってね」と言葉を贈り、旅立ちを祝った。
引き続き行われた閉園セレモニーで、山内園長は「心のふるさととして高栄保育園を覚えていてくれたらうれしいです」と挨拶。卒園児3人が「保育園ではたくさんの思い出ができました。ありがとうございました」と、市子ども未来部部長にレプリカの鍵を手渡した。
その後、共同制作絵画の前で卒園児が和太鼓を元気いっぱい披露したほか、園児と職員で「あしたははれる」を合唱し、慣れ親しんだ園舎に別れを告げた。
在園児7人は別の保育施設への転園が決まっている。園舎について市は解体は行わず、売却の方向で検討を進める考え。 (理)