緑の環境づくりの拠点施設として1993年にオープン。以来、緑と触れ合える身近な施設として市民らに親しまれてきたが、施設の老朽化や温室の冬期暖房費がかさむことから、センターの廃止案がまとまった。
今年1月の来館者数は416人で前年同月比152人増、2月は759人で同127人増と、1・2〜1・5倍に増えている。その要因について「さまざまな報道でセンターの廃止を知り、久しぶりに足を運ぶ人が多かったように感じます」と同センター。来館者アンケートでは「閉館になると聞いて来ました」「(入館料が)有料になっても残してほしい」などの声が寄せられた。
センターでは、廃止が示された後も変わらず来館者増に向けた取り組みに前向きだ。今年度も夜間の温室開放・ライトアップなどのイベント、ガーデニングなどに関する園芸講座、木の実工作やクリスマスリース作りなどの実技教室を各種開催。新たなメニューとして6月に「多肉植物寄せ植え」、8月に「ボタニカルぬりえ展・ぬりえ体験」の開催も予定している。
花や野菜の苗、植木を販売する毎年恒例の「春の園芸祭」は来年度のセンター廃止を前に、今年度で最後となる。例年同時開催してきたフラワーマスター園芸講座とハーブ普及展も来年度は実施しないという。
同センター事務局長は「アンケートなどを通じ、あらためて癒しを求めて利用する方が多いと感じています。今年度を含めて残り2年。最後まで多くの方に惜しまれるような場所にしていきたい」と話している。 (理)