北見市は、行政への苦情を弁護士など第三者が調査する市オンブズマン制度を今年度末(2026年3月)で廃止する。市が取り組む財政健全化計画の一環で、廃止後は各担当課や市長への手紙などで対応するとしている。
市は2004年度、オンブズマン室を開設。24年度末までに645件の相談を受け付け、このうち113件を調査。意見・勧告を行ったのは08年度と14年度の2件。近年(19~24年度)は年間21~40件を受け付け、苦情申立書を受理して調査した件数は平均5・7件となっている。
道内市町村で北見市以外に同制度を導入しているのは札幌市と函館市のみ。市はオンブズマン制度廃止に伴う財政効果額を4100万円と試算している。
廃止後の市民からの苦情対応については、各担当課に直接問い合わせてもらう方法をはじめ、市長への手紙や市長へのポスト、市ミントボックスの利用のほか、総務省の定例行政相談所、釧路司法書士会の無料法律相談などを案内するとしている。 (柏)