
全国の中高生が化学の実力を競う「化学グランプリ2025」(日本化学会など主催)で、北見北斗高校の木村颯翔(はやと)さん(3年)が金賞を受賞した。最高賞の大賞に次ぐ順位で「びっくりしました。うれしいです」と話している。
同グランプリは、大学レベルの問題が出題。全国各地で行われる一次選考と、大学の実験室で行われる二次選考からなる。成績優秀者(高校3年生以外)は「国際化学オリンピック」の日本代表にも選出される。
受験勉強をする中で化学の面白さを知り、昨年初めて同コンテストに挑戦したという木村さん。前回は惜しくも一次選考を通過できなかったものの、国際化学オリンピック出場候補に選ばれる成績だった。
昨年の雪辱を果たそうと出場した今回、見事に一次選考を通過。初めて進んだ二次選考は、東京の工学院大学八王子キャンパスで二泊三日で実施された。
時間内に5つの課題に取り組む内容で、自ら実験の進め方を考え計画し、実験。最後に実験結果をレポートにまとめて提出する。「時間内にすべて終わらすことができず、課題のうち4つしかできませんでした」と振り返る。そのため「ほかの人はすべての課題ができていると思っていたので、自信はありませんでした」と明かす。
結果は、得点の上位5人の大賞に次ぐ、15人に贈られる金賞。「先生方のサポートのおかげ。とてもありがたかったです」と感謝する。
また、二次選考の期間中は6人部屋で全国各地から来た仲間と交流を深めたり、大学の設備を使ってレクリエーションの実験も経験した。「とてもいい刺激になったし、全国への意識が芽生えた。楽しかったです。挑戦してよかった」と笑顔をみせていた。 (菊)