■反映
「みんなの市長室」は、水谷洋一市長(4期目)が初当選した2010(平成22)年度にスタート。年4回の開催を基本とし、昨年度までに延べ54回開催された(※このうち参加ゼロは27回)。
市によると、参加した市民から寄せられた意見のいくつかは、具体的な形で市政に反映されている。
例えば、市民団体が友好都市を交流訪問する際の移動費を一部補助する制度が創設された。このほかにも、高齢者の交通事故減少の取り組み要請を機に、運転免許返納者への公共交通利用券の交付が制度化された。
■確認できない
「以前に参加した『みんなの市長室』で水谷市長との会話の内容を改めて確認する方法がなくて困っている…」―。本紙には先日、このような相談が男性市民Aさんから寄せられた。
Aさんによると、以前の『みんなの市長室』で、水谷市長に自身の学歴などを尋ねた。その際、Aさんは会話の内容をメモなどに記録していなかった。
水谷市長との会話の内容を改めて確認したく、「市役所に問い合わせたが、『会話を記録した資料は参加者本人にも見せることができない』と言われました」(Aさん)。
本紙が取材したところ、「みんなの市長室」には担当職員が同席し、会話の要点をメモに記録している。このメモは行政文書として扱われるため、「参加者本人であっても閲覧を希望する際は情報開示請求の手続きが必要になる」(担当職員)
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職員同席し要点をメモ
会話記録、本人も簡単に閲覧できず
市側は「みんなの市長室」の会話内容について、要点をメモに記録している。Aさんのような不満を解決する方法として、参加する市民は、メモやレコーダーなどに市長との会話を記録したほうがいいかもしれない。