最近の糖尿病の話題

2025-12-19 掲載

(置戸町/社会)

置戸赤十字病院公開講座

他の病気の予防にも
将来は薬も注射もいらない時代が

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 置戸赤十字病院の地域公開講座「最近の糖尿病の話題」が置戸町中央公民館で開かれた。約150人が来場し、糖尿病のとらえ方は以前とは異なってきているという医師や保健師らの話に耳を傾けた。

 町地域福祉センター次長で保健師の木根里子さんが講演。特定検診などの結果から、町民の特徴として「間食する人が多く、運動が習慣化されておらず、休肝日をつくる人が少ない」ことを挙げ「自分のこととして考え、多くの病気の原因となる糖尿病を予防することで健康寿命を延ばして」と呼びかけた。

 旭川医科大学内分泌・代謝・膠原病内科学分野教授の野本博司氏が基調講演。病気を川で例えるなら糖尿病は上流にあり下流の血管や目、神経などに合併症を起こすとし「突然始まるわけではない。将来の重大病にかからないよう日頃の保健師さんの話をよく聞いて」とアドバイスした。

 昔は、治らないネガティブな病気のイメージだったが最近は病名の尿の字をとる動きがあるなど見直されてきているそう。「肥満以外は厳格な食事制限も必要ないのではないか」と最近の傾向を述べた。

 病院に定期的に通うことで医師との疎通が取れ、通常の人よりも健康な人もいると安心させる一方、「日々のできることから健康長生きを、と食後15分間はごろんとせず、まめにちょこっと動くこと」を勧めた。

 最後にノーベル賞を受賞した山中伸弥氏のiPS細胞や坂口志文氏の免疫学を挙げ、幼児の1型糖尿病を含め「10年20年もっと先かもしれないが、薬も注射もいらない時代が来るかもしれない」と希望を語った。

 同病院看護師による事例発表も行われた。 (寒)

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