
第1回北見工業大学ビジネスアイデアコンテストは審査会が予定時間をオーバーする盛り上がり。その結果、2件を優秀賞に選んだ。
山城瑛照さん農業課題
「人手ではなく、つながり不足」
山城瑛照さん(地球環境工学科2年)は農業における後継者不足と高齢農家のIT知識不足を課題に挙げ「人手不足ではなく、つながり不足だ」と断言。コミュニケーションを取り「人手ではなく、つながりを補充することで日本の農業システムに革命を起こしたい」「初年度から約1億円の手数料収入が見込める」と見積もりを示した。優秀賞に選ばれ、賞金の30万円は「サーバーの構築や有力な職人の育成に充てたい」と語った。
工藤柊翔さんホタテ漁
「アラートライトを開発」
また、工藤柊翔さん(修士1年)は、ホタテ漁の作業を支援する独自開発のマリーン・アラート・ライトという情報システムを「データを取る時代から、伝える時代へ。」と発表した。
ホタテガイの中間育成の移し替えと選別作業は、高温や低塩分を避け、できるだけへい死を少なくすることが課題。夜間の微妙な作業が求められ、これまでは経験に負うところが大きかったそう。
工藤さんは海水温や塩分濃度の状況変化を光や音で見える化、聞こえる化したシステムを開発。「漁業者が作業に集中できることで収益率アップにつながる」とサロマ湖内だけでも年間6~8千万円売り上げのビジネスプランを提案した。
優秀賞の賞金は「研究開発に使いたい」と話した。
コンテストを提案し、賞金を支援した主催の㈱アルゴグラフィックス代表取締役・藤澤義麿会長は審査後に「地域に貢献できる優秀なアイデアばかりでした」と感想を述べ、時期開催も期待した。(寒)