北見赤十字病院、遠隔ICUの運用開始へ

2026-01-22 掲載

(北見市/社会)

札幌医大と24時間連携、
地域医療の質向上と負担軽減狙う

 北見赤十字病院(荒川穣二院長)はさきごろ、札幌医科大学附属病院(札幌市)とICT(情報通信技術)を活用して結ぶ「遠隔集中治療支援システム(遠隔ICU)」の本格運用を開始した。専門医が不足する地方の課題を解消し、24時間体制で重症患者に質の高い診療を提供するとともに、現場医師の負担軽減を目指す。

「国内初」のモデルケースに

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 遠隔ICUは、札医大内の支援センターと同病院の救急病棟(ICU6床)を専用ネットワークで常時接続。フィリップス社製の最新システムを導入し、患者のバイタルデータや心電図、画像診断結果などをリアルタイムで共有する。

 札医大側の集中治療専門医や看護師が状況を把握し、北見日赤病院のスタッフと相談しながら、治療方針の決定や急変時の対応などを24時間365日体制で支援する。病室にはカメラやモニター、マイクのほか「支援依頼ボタン」が設置され、必要に応じて即座に連携が可能だ。

 今回の取り組みは、札医大を拠点に道内全域のICUをネットワークで結ぶ仮称「北海道遠隔ICU医療ネット」構想の第一弾。文部科学省の補助事業として、北見日赤病院と製鉄記念室蘭病院が被支援施設に選ばれた。

 遠隔ICUの導入により救命率の向上や社会復帰の早期化など重症患者対応の質の向上をはじめ現場の負担軽減、札医大の指導医による遠隔教育を通じた人材育成などの効果が期待されている。

 北見日赤病院は試験運用などを経て1月13日から本格運用に移行。すでに死の一歩手前だったという患者を札医大の支援で救命するなどの成果が上がっている。同病院麻酔科部長の表雅仁医師は「かなり難しい症例でしたが、適切な助言をいただくことができた」と語る。

 荒川院長は「広大な北海道の中で安心安全な医療を提供するため、非常に重要な試みになる」と期待を寄せている。 (柏)

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