暴風雪でたびたび、陸の孤島と化してしまう北見市常呂自治区の地域性を鑑み、北見警察署と北見市は1月31日、「災害時等における協力体制の協定」を結んだ。荒天で通行手段が遮断される前に派遣署員を市常呂総合支所内に移動・待機させ、情報の共有により警察業務の維持を図る。同署によると、このような内容での警察署と自治体の協定は道内では初めて。
吹きさらしやホワイトアウトが発生し交通事故などへの対応が常呂駐在所の2人の駐在員では足りないことがこれまでにあったという。常呂に通じる、道道北見常呂線、国道238号線は年に数回、暴風雪のほか常呂川の氾濫を含め通行止めになることがある。
協定では、災害レベルの荒天を前に同支所施設の一部を同署が災害活動拠点として使用できる。これにより派遣署員の事前待機が可能になり、迅速な災害情報の共有が図られるとしている。
締結式には常呂駐在所、市常呂総合支所の関係者も出席。協定を提案した北見署の関渡署長が「緊密な連携で住民の安全・安心な暮らしを守っていきたい」、北見市の辻直孝市長が「迅速な応急対策で市民の命を守り、強いまちづくりに前進できる」とそれぞれ締結の意義を述べ、調印した。(寒)