■大半は〝年越し〟
天都山の斜面を利用した網走レークビュースキー場。頂上からは網走湖を臨むことができる。初中級者向きのスキー場として親しまれているが、近年のオープン日は〝年越し〟が目立つようになっている。
2023(令和5)年度を含めた過去10年の関連データをみると、オープン日が最も遅かったのは19(令和元)年の2月5日だった。次いで、今季の1月31日、22(令和4)年度の1月26日などとなっている。
過去10年で、1月1日前日までの年内オープンしたのは16(平成28)年度だけ。ほかは1月1日以降の〝年越しオープン〟だった(※表参照)。
人工降雪機なく…
■市民の不安
人工降雪機のない同スキー場。オープン日は降った雪の量が大きく影響する。まさに天頼みの状況で運営を続けてきたが、近年の気候変動(積雪量や雪質などの変化)により、営業開始日はズレ込む傾向が強まっている。
今季の網走は、昨年12月にまとまった雪が降ったため、市内スキーファンの間では例年より早いタイミングでのオープンに期待が高まった。
しかし、今季オープンは1月31日にズレ込み、過去10年では2番目に遅かった。
年越しオープンが続く現況に対して、市民Aさん(30代男性)は「将来、網走からスキー場がなくなってしまうのでは」と不安な様子。
小学生2人をお子さんを育てる市民Bさん(40代女性)は「スキーやスケートなどウインタースポーツを地元で楽しめないまちは、子育て世代にとって魅力のないまち。網走もそうなるのかと思うと寂しい」との声を本紙に寄せてくれた。
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財政が厳しいとされる網走市において、高額な人工降雪機は簡単に購入できない。今後、人工降雪機がなければ、〝年越しオープン〟は常態化してしまうのだろうか。最悪はスキー場そのものが網走からなくなってしまうのだろうか。