5日に開通した屈斜路カルデラトレイル(KCT)の体験会が12日に開かれ、町内外から参加した約30人が屈斜路湖などの眺めを楽しみながら歩いた。翌13日には美幌峠レストハウスでアウトドアガイドらのパネルディスカッションが行われ、KCTの魅力や今後の展望を語り合った。
美幌峠魅力発信実行委員会が、KCTのオープニングイベントとして企画した。
体験会は、藻琴山―美幌峠―津別峠の全長約25㌔のルートのうちの約4㌔を設定。美幌峠から津別峠側にバスで移動し、美幌峠を目指して外輪山を歩いた。
美幌町を拠点にするアウトドアガイドの滝川朗正さんが屈斜路カルデラの成り立ちや地形などを説明。参加者は目の前に広がる湖やその先の稜線に「うわー」「すごい」などと歓声を上げていた。
体験会には翌日のパネリストたちも同行。パネリストの1人で、秀岳荘に勤務する外崎裕子さんは「ふかふかの道。これから多くの人が歩き、踏み固められていくのが楽しみ」と感想を述べた。
そのパネルディスカッションには約50人が参加。滝川さん、外崎さん、日本山岳ガイド協会認定ガイドの双樹智道さん、美幌峠の雑貨店「可/不可」を運営する株式会社dona代表取締役の熊坂卓さんがトークを繰り広げた。
双樹さんはKCTを含む道東の自然について「北海道を代表する、日本ばなれしたスケールの眺めがそこらじゅうに広がっている」と評価。首都圏から札幌市に移住し、スノーボードなどを楽しむ熊坂さんも「道東こそが本当の北海道だと感じています」と語った。
滝川さんはKCTについて「山を歩いていて一番楽しい『稜線歩き』を満喫できるルート。歩きに来る人と、地元の人のかかわりが生まれる道になってほしい」と話した。(浩)