■さびれる?
現在の市役所本庁舎は中心市街地の南6条東4丁目にある。そして、道路をはさんで西庁舎が隣接する。また、周辺には網走警察署や網走税務署がある。
新庁舎は、南4条通り商店街にあった旧金市舘ビル跡地周辺に建設中で、市は完成後、南4条通り商店街が活性化することに期待する。
一方で、本紙には市民の一部から「新庁舎完成後、現庁舎の建物や跡地はどうなるの?」「現庁舎がなくなってしまうと地域がさびれてしまう」などとの声が寄せられるようになった。
現庁舎は昭和39年の完成から60年以上が経過。現庁舎と南4条通り商店街を含む中心市街地は〝網走の中心的な存在〟だった。しかし、進む人口減少(少子高齢化)に伴って、かつてのようなにぎわいは失われつつある。
地元に住む70代の女性市民は「現庁舎がなくなると、この地域はますますさびれてしまう」と危惧する。
現庁舎の解体は避けられず
網走開建などを集約…実現なるか
■5年以内
市によると、国のルールによって新庁舎完成後の5年以内に現庁舎を取り壊さなければならない。つまり、現庁舎の〝再利用〟という選択はないわけだ。
では、現庁舎の跡地はどのように活用されるのだろうか?
現庁舎の敷地の広さは約5600平方㍍。そこそこな広さである。
市は現庁舎跡地に、市内にある国の官公庁の出先機関を誘致する構想を描いている。
現在、市内にある国の官公庁は、網走開発建設部や網走税務署、網走公共職業安定所、網走地方気象台、網走海上保安署などがある。市は今後、これらの出先機関の入居先となる合同庁舎の誘致に力を入れるという。
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現庁舎跡地に国の出先機関を集約する合同庁舎を誘致するという構想は実現するのか。もし、実現しなかった場合、網走の将来はどうなるのだろうか?