同駅に展示されていたピンクの車掌車は4両あった。昭和20年代に活躍した車掌車の払い下げで、設置当初の車体は黒色だったという。かつては宿泊施設としても活躍していたという情報もある。老朽化が進んでいることなどから、所有者が撤去することを決めた。
ピンクの車両が撤去されることを知った、網走市で「旧国鉄保養所 鉄っちゃんと鉄子の宿」を経営する郡山卓也さん(別館もとよし代表)は「女満別の『顔』としての象徴を残したい」と、引き取ることを決意。先日、業者による移設作業が行われ、2両の車掌車は同宿近くに移設された。
郡山さんは「移設した車両状態を確認の上で最終決定しますが、宿の一部などとして宿泊できるようにしたい」と夢を膨らませる。
女満別駅から撤去されたピンクの車掌車について、郡山さんは「駅舎より目立つ存在だった」とする。今後は、移設したピンク車掌車を通じて「鉄道関連のグッズや地域の特産品の販売、食事などをしてもらえれば、移設保存した効果はあると思っています」と話していた。(大)