北見の渡部彩風さん(79)の俳句「姥百合のここよここよと獣道」が、宮坂静生著の「俳句鑑賞1200句を楽しむ」(平凡社)に掲載されている。松尾芭蕉や小林一茶らそうそうたる顔ぶれとともに句が並び、渡部さんは「感激です。自分の実力ではなく、人との繋がりのおかげだと思います」と恐縮する。
渡部さんは道俳句会北見支部に所属し、現在北見俳句連盟会長を務める。今回掲載された俳句は、2019年に発行した自身の句集「オホーツクの四季」に収録した中の一句。
「俳句鑑賞1200句を楽しむ」の著者・宮坂氏は、信州大学名誉教授、俳人、俳文学者で岳俳句会の主宰。渡部さんは句集出版時に全国の関係団体などに送付しており、これまでも宮坂さんが俳句欄を担当する「日本農業新聞」などに同句が掲載されていたという。
本著は2019年の「俳句必携 1000句を楽しむ」の続巻。前作を購入していた渡部さんが、今作も購入しようと書店で手に取ったところ、自分の句が掲載されていることを知った。道俳句会の初代主宰で北見出身の俳人・北光星氏や前主宰の源鬼彦氏の句も掲載されており、感激もひとしおだったそう。「私の句集に鬼彦先生がたくさん文章を書いてくださったことや地域性のある季語などから、宮坂先生が拾ってくれたのでしょうか」と考える。
渡部さんは「いろいろな人との繋がりがあってのこと」と感謝し「今も上手く俳句ができなくて悩んでいます。勉強していきたい」と話している。