美幌博物館1階ロビーにある水槽から歯が見つかった。人間の奥歯にそっくりな形で、学芸員らを一瞬驚かせたが、調べた結果、水槽で飼っているコイの「咽頭歯(いんとうし)」の生え変わりだと判明。あまり見る機会がないため、水槽前に展示している。
水槽は博物館入り口近くにあり、ここ数年は網走川に生息するコイやフナを飼育。日常的な清掃に加え、年に数回は魚を出して水を抜き、水槽をはじめ砂も洗う〝大掃除〟をしている。
歯はその大掃除の時、スタッフが「歯だ」と発見。高さ、幅、奥行きとも7㍉前後で、2本あった。調べると、咽頭歯だった。
咽頭歯はコイ科の魚ののどの奥にあり、咽頭歯で貝やエビなど硬い獲物をかみくだくという。
学芸員も一瞬驚き
水槽の前に展示中
学芸員は「見つけた時は『誰かの歯かな』と一瞬頭をよぎりましたが、そんなわけはありませんでした。咽頭歯は種類の見分けにも使われます。生え変わるのは初めて知りました。今後も大掃除の時は注意して見てみたい」と話している。(浩)