第28回林白言文学賞の受賞作が発表された。佳作に北見在住の栗原春香さん(76)の小説「先生のばせを(芭蕉)さん」が選ばれた。
受賞作は、小説、エッセー、詩など北見の書き手の作品を収録した「9人集プラス 2023夏」に掲載。千葉県の大学に通う北海道出身の女学生が、芭蕉について研究する老教授の講義に惹かれ、受講するうちに芭蕉研究書の出版準備を手伝うようになっていく物語。教授と女学生の交流を、静かにいきいきと描いた。
授賞式は1月25日(土)に北見市民会館で開かれる。
同賞は、初代北見文化連盟会長の故・林白言氏が提唱した「落ち葉運動」の継承・発展を願って制定された。第16回(2012年)には「こんな夜更けにバナナかよ」で知られる作家・渡辺一史氏が「北の無人駅から」で受賞している。