今月16日午前11時ころ、市内の国道39号を自家用車で走っていた男性はドーンという大きな音を耳にした。「音に伴って車体が少し揺れました。驚いて停車し、車の外に出ました」と振り返る。
別の女性市民は「アパートで作業をしていたらドーンという大きな音がしました」と証言する。同様の情報は、複数の市民から本紙に寄せられた。
調べてみると、今回の弔砲を打ち上げるために中心的な役割を果たしたのは網走商工会議所だった。同会議所によると、今月16日午前中、市内の葬儀場敷地から3号玉の空砲13発を打ち上げた。
弔砲の打ち上げについては、網走消防署に事前に届け出ていたほか、当日は資格を有する専門家が打ち上げを担当。違法性はないものの、〝大きな音〟は市民の一部を混乱させた。
取材によると、網走署や葬儀場などにも複数の市民から問い合わせがあった。本紙には「銃砲に聞こえた。クマが出没したのかと思った」「道路が陥没した音かもしれないと思い不安になった」などとの声が寄せられた。
花火はまちのイベントのほか高校や大学の学校祭でも打ち上げられることがある。関係者は「付近住民への事前周知は不可欠」と指摘する。
今回の〝騒動〟について、網走商工会議所は「付近住民への事前周知不足など配慮にかけていました」と話していた。