■人口減少に挑戦
桂陽高の商業科・事務情報処理科の3年生8人グループは、授業の一環である課題研究の中で「(南4条通りにある中心商店街)アプトフォーの活性化」をテーマに活動。人口減少が進む網走市において、中心商店街を活性化することで訪れる若者を増やし、地域の人との交流を促すことが重要―などとの考えをまとめた。
同校3年生8人のグループは昨年12月、網走市議会に請願を提出。中心商店街を活性化させるため、①空き店舗を活用したフリースペースや勉強スペースの創設②屋外に札幌市の狸小路の「空地」のような広場の創設―を求めた。
この請願が採択されたことを受け、市側は請願内容の①と②についての準備を進めることになった。
■新年度予算
市は先日、新年(2025年)度予算案を発表。桂陽生の請願は、「アプトフォー活性化研究事業」(60万円)として盛り込まれていた。人口減少社会を憂う、地元高校生の声が水谷洋一市長を動かした形だ。
予算案の発表資料によると、同研究事業は「アプト4の活性化を図るため、桂陽高校生や関係団体とワークショップなどを通じて『フリースペース』等の設置について研究・調査する」となっている。
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中心商店街アプトフォーそばには、市役所の新庁舎が建設され、間もなく供用開始となる。水谷市長は、新庁舎の完成は「中心商店街の活性化にも期待できる」とするが、現実は厳しい。
地元高校生の今回の提言を機に、関係者はどのように商店街の活性化に取り組むのか?
次回は、中心商店街の〝現状〟を踏まえ、「アプトフォー活性化研究事業」の詳細などを紹介する。