美幌町の「コンパクトなまちづくり計画案」の町民説明会がこのほど役場で開かれ、町民約30人が計画案の狙いや実現に向けた取り組みに理解を深めた。
計画案は都市計画マスタープランと立地適正化計画で構成され、計画期間は2025年度から20年間と設定。説明会では、コンパクト化の狙いが「住みやすい、住み続けたいまちにするため」であることや、実現することで「道路、水道などインフラにかかるコストを削減し、福祉や子育て支援などに活用できるようになる」「環境負荷の低減、公共交通の運行頻度を高められる」などのメリットが示された。
実現に向けては、現在の市街地より小さい区域に、病院やスーパーなどを集める「都市機能誘導区域」、住宅が集まる「居住誘導区域」の2つを設定。都市機能は民間との連携、施設の複合化、居住誘導は住宅リフォームや空き家解体支援の制度見直しに取り組み、居住誘導区域は人口密度、都市機能誘導区域ではスーパー、病院など施設数の維持を図るとした。
「区域外からどのように誘導していくのか」という問いに、町は「あくまでも誘導だが、支援制度の見直しなどで20年かけて進めたい」と返答。「計画は良いと思うが、産業がしっかりしていないと計画倒れになる。農業など基幹産業を守る展望は」という声には「基幹産業を守り、雇用も増やす。難しい取り組みになるかもしれないが、やっていきたい」と答えた。 (浩)