オホーツク管内の60代男性が2月、総務省職員や警察官を名乗る者に「あなたの携帯電話からメールが数万件発信されている。訴えられるかもしれない」などと電話で告げられ、利用している金融機関や貯蓄額などを聞かれる事案があった。金銭は要求されていないが、美幌警察署はオレオレ詐欺の予兆として注意を呼びかけ、気になる時はすぐに相談するよう地域住民に呼びかけている。
2月22日、総務省職員を名乗る男から男性宅に電話があった。男は男性の氏名や住所を知っており、メール送信について「札幌中央警察署が捜査している。警察官に電話を転送する」などと話し、警察内に犯人がいるかも知れないという理由で地元の警察には相談しないよう求めてきたという。
その後、警察官を名乗る男からも電話があり「メールの件で訴えられるかもしれない」と話し、男性が利用している金融機関名や貯蓄額などを聞き出そうとしたという。「25日にまた電話する」と話したが、電話はかかってこなかった。
男性は、メールが送信されたとされる携帯電話の契約に心当たりがなく、家族に相談。家族が「詐欺ではないか」と見抜いたことで美幌警察署に届け出た。
警察署によると、警察官を含めた官公庁職員をかたる詐欺は増えている。「警察官が『訴えられる』と話すことはない。『+1』などから始まる国際電話番号や見知らぬ電話番号からの着信は詐欺を疑ってほしい」と話し、不審や不安を感じることがあれば最寄りの警察署か、相談専用電話(♯9110)への相談を呼びかけている。(浩)