北海道は19日、2024年度第2回タンチョウ越冬分布調査の結果を公表した。2021年度の1525羽を上回る、過去最多の1927羽のタンチョウを確認した。オホーツク管内の確認数は0羽だった。
タンチョウの越冬の分布状況や規模などの把握を目的に毎冬12月と1月に実施。2回目の調査は1月22日を基準日として道内8振興局・47市町村(269地区)で行った。
確認された個体数は1927羽で、このうち成鳥が1694羽、幼鳥が162羽、不明が33羽(以上野生個体計1889羽)、飼育個体が38羽。
野生個体1889羽の地域別内訳は釧路が1429羽で最も多く、次いで十勝が324羽、根室が114羽、日高が20羽、胆振が2羽。
専修大学北海道短期大学の正富宏之名誉教授は、過去最多の確認数となった要因について「12月調査(976羽)の2倍の羽数となったが、主要越冬地の積雪量が極端に少なかったため耕作地や草地で採餌するタンチョウが目撃されやすかったと思われる。12月の調査と同様、分布領域の拡大が確認された」としている。