今月末で半世紀あまりの歴史を閉じる北見市勤労青少年ホームで22日、思い出の詰まった施設への感謝を込めたイベントが開かれた。これまでの利用者らが集い、お世話になった施設との別れを惜しんだ。
同施設は1970(昭和45)年、働く青少年の健全育成と福祉の増進を目的に開設。文化・スポーツサークルの活動や各種講座・教室などを通じて利用者、受講者が交流や学びの場として活用。利用者協議会が中心となり青年祭をはじめ各種イベントも企画・開催してきた。
しかし近年は利用者が減少し、会館から55年を経て施設の老朽化も目立っていることから、今年度末で閉館の運びとなる。
実行委員会が、施設への感謝を込めて「ありがとう!勤労青少年ホーム」としてビールパーティー形式のイベントを企画。この日は開館当初から現在までの利用者、実行委合わせて約130人が詰めかけた。会場には活動の様子を撮影した写真アルバムも展示され、参加者は当時の思い出話に花を咲かせていた。
実行委員長の高橋雅和さんは「多くの皆さんの支えでイベント開催が実現でき、感謝しています。懐かしい顔に出会えてうれしい」。開館後、バレーボールサークルの立ち上げに関わったという70代の女性は「建物も昔のままで、ここに来ると思い出が蘇ります。施設がなくなるのは寂しい」と話していた。 (柏)