■4カ所
1市5町の広域協議会(会長、水谷洋一網走市長)は昨年12月、焼却施設の建設予定地について大空町から「取りやめたい」との申し出を受け、了承。建設地が白紙となったことで、新たな建設地の選定が急務となった。
同協議会は、新たな建設地の対象地を1市5町が所有する「1万4千平方㍍以上の開けた土地」と定め、各市町に提出を求めた。結果、13カ所の土地が提案された。
1市5町の副市町長6人と大学教授ら3人からなる第三者委員会(候補地評価委員会)は、13カ所の土地から「不適と考えられる」(活断層、埋蔵文化財など)7カ所の土地を除外。残った6カ所の土地については、所有するそれぞれの市町が絞り込み、結果的に4カ所の土地が候補地に選定された。
候補地4カ所の中に、前代未聞の事態としてマスコミに大きく取り上げられた大空町東藻琴地区が含まれていた。
■反対、賛成
4カ所の候補地は今後、第三者委による総合評価を経て、広域協議会が来年7月までに1カ所に絞り込む―という流れだ。
大空町は今月9日、東藻琴で報告会を開催。参加者は52人(本紙の集計)で、会場はほぼ満席の状態だった。松川一正町長も出席し、住民の質問に答えた。
反対派の主な意見を要約すると、「白紙撤回となったのに再び候補地に選定された不信感」「短期間での候補地選定」「住民との合意形成の担保」。
一方、賛成派は「建設されることに伴った経済効果」「将来のまちづくりに重要」だ。
…………………
1市5町の中間処理施設の建設地はまだ決定したわけではない。しかし、東藻琴地区での報告会では、反対意見が目立った。背景には、白紙撤回となったのに再び候補地に選定されたことに対する驚きと困惑があるようだ。