
北見柏陽高校放送局が「北海道高校放送発表大会兼第72回NHK杯全国高校放送コンテスト北海道大会」のラジオドキュメント部門で最優秀賞を受賞し、全国大会への出場を決めた。同校の全国大会出場は4年連続で、同部門では3年ぶりとなる。作品名は「立ちますか?座りますか?」で、男性が洋式トイレで小便をする際、「立ってするか、座ってするか」をテーマにしている。
この作品は、田中海斗さん(3年)が、自宅で母親に「トイレは立って使うと汚れるから座るように」と言われている一方で、幼い弟たちには立たせている―そんな家庭内の矛盾に気づいたことをきっかけに生まれた。田中さんが脚本を手掛け、局長の山本香さん(3年)をはじめとする8人で協力して仕上げた作品だ。
全道大会は釧路市で行われ、ラジオドキュメント部門には31作品が参加。審査員からは「身の回りのことから着想を得たところが良い」と講評された。
また、網走南ケ丘高校も、トイレをテーマにした作品で全道大会に出場しており、「オホーツクはトイレが好きなのか」とも言われたという。顧問の髙田真也教諭は「南ケ丘高校と、一緒にトイレで全国へ行きましょうと話していた」と笑顔。今回、南ケ丘高校も入賞し、両校そろって全国大会へ出場する。
作品では、「立ってするか、座ってするか」のインタビューや、教職員も含めて校内で行った年代別の統計、トイレの歴史や女子生徒の意見など、さまざまな視点からテーマを掘り下げている。トイレの使い方そのものよりも「どう綺麗に使うか」を心がけようというメッセージで締めくくられている。
全国大会に向けて田中さんは「全国のトイレをきれいにしてやるぞ!というくらいの気持ちで作った作品。聞いた人みんなが綺麗に使おうと心がけてくれたらうれしいです」と、意気込みを語った。
全国大会は21日から東京で行われ、全国から200作品が参加する。 (知)