
北海道経済部AI・DX推進局次世代半導体戦略室は8日、北見大正小学校で5、6年生21人を対象に半導体の出前講座を開いた。東京都から招いたテクノロジーソリューション企業の講師が授業を担当した。
道は、半導体を中心とした理系分野への関心を高め、関連産業への人材育成につなげることを目的に、3年前から道内の高校生を対象に、出前講座や体験教室を実施してきた。昨年からは小中学生にも対象を広げ、今年は道内の高校25校と小中学校16校の計41校で開催されており、北見の小学校では今回が初めてとなった。
授業では、電気を通したり通さなかったりする半導体の仕組みで回路が作られ、それがスマホやパソコンなどの機器を動かす原動力となっていることを説明。その後、マウスと電卓を分解して、どこに半導体が入っているかを児童に確認させた。
班ごとにドライバーとマウス、電卓が用意され、児童はどのネジを外せばいいのか相談しながら分解に取り組んだ。
ドラえもんの四次元ポケットから出てくる未来の道具やタイムマシンの話を例に出し、分かりやすく解説。講師は「未来にこんなのがあったらいいな、こうやったらできるかな?とあきらめずに積み重ねた人たちがいるから、スマホやパソコンができた。チャレンジすることやあきらめない気持ちを大切にしてほしい」と呼びかけた。
さらに、千歳市にRapidus株式会社(ラピダス)の半導体生産工場が建設されたことを受け、講師は「北海道が世界に向けた次世代の半導体を作る拠点となっていく。自分たちの未来に半導体をどう生かしていくかを考えてくれたら嬉しいです」と締めくくった。
授業後児童は「身近なものに、半導体がたくさん使われていることが知れてよかった」と話した。
また同日、北見工業高校でも出前講座が行われた。 (知)
