初回は始発の美幌駅から上美幌駅までを紹介した。今回はその先、「豊幌駅」(美幌町)から「高校前駅」(津別町)までを紹介する。

　始発の美幌駅を出て4駅目にあたるのが仮乗降場の「豊幌駅」(写真①)。現在はその跡地に「豊幌公民館」が建っている。写真②は豊幌付近を走る列車で、今では線路の面影もほとんど残っていない。ここまでが美幌町のエリアである。

　5番目は「活汲駅」(写真③・④)。ここから津別町となり、今では畑が広がっている。

　6番目は仮乗降場の「達美駅」。現在の北見バス、達美会館バス停付近にあった。前田さんは「相生線は国道240号と並走する区間が多かったが、活汲駅を出ると国道から姿を消し、達美駅付近で再び現れるのです」と振り返る。

　7番目の「津別駅」(写真⑤)は、今では民家が立ち並び、通り沿いにはスーパーや消防署が見られる。

　町外から津別高校へ通う生徒たちの玄関口だった8番目の駅(仮乗降場)「高校前駅」も、現在は住宅街になっている。相生線廃線の翌年に、津別高校は現在の場所へ移転した。

　次回は、恩根駅から大昭駅までを紹介する。

(写真はすべて1985年頃のもの)

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【相生線】

　当初は美幌と釧路を結ぶ「釧美線」として計画され、1924(大正13)年に美幌駅から津別駅までの区間が開業し、翌年に津別駅から北見相生駅までの区間が開業した。この時点ではまだ、北見相生駅から釧路方面へ向かう延伸計画は残っていた。しかし、1931(昭和6)年に「釧網本線」が全線開通したことを受け、延伸計画は中止となった。

　全長36・8㌔、14駅(駅8、仮乗降場6)の単線。地域に親しまれた相生線は、1985(昭和60)年3月31日をもって廃線となった。　(知)