
北見支援学校の高等部と北見柏陽高校の美術部は14日、同支援学校でジオラマなどの共同制作を行った。互いに協力しながら作品を作り、人間性や人間関係を育むことを目的に毎年行われているもので、この日は両校の生徒と教員合わせて90人が参加した。
支援学校の生徒は、柏陽生が待機する教室へ迎えに行き、それぞれの教室へ案内した。4つの教室に分かれて自己紹介や作業手順などを確認。最初は緊張した様子の生徒もいたが、作業が始まると自然と会話が増え、協力しながら制作に打ち込んだ。
ジオラマは、1年生が「海」、2年生が「川」、3年生が「山」をテーマに制作。3年生の「山」は芝桜と玉ねぎ畑を表現し、ピンクの鮮やかな山に、どんぐりで作った人形や、木製の曲がりくねった階段が印象的な作品に仕上がった。
また、小さな黒い魚スイミーが仲間と協力して大きな魚に立ち向かう物語にちなんだ「スイミー」の作品も制作。小さな魚の切り絵を一つ一つ作り、それらを貼り合わせて大きな魚を表現した。作品発表では制作に当たった生徒が、「小さな魚をみんなで作ったので、一つ一つを見てほしい」と見どころを発表した。
支援学校の上坂妃花さん(3年)は「細かい作業が好きなので、美術が一番好き。柏陽の生徒さんたちと相談しながら楽しくできた」と笑顔を見せた。
柏陽美術部の石井杏奈部長(2年)はあいさつで「普段は1人で作業しているので、大勢での作業が新鮮で楽しかった」と話した。
柏陽美術部の顧問、八木橋幸教諭は講評で、「みんなの協力で良い作品ができ上がった。支援学校のみんなの頑張りを見て、柏陽の生徒たちにも『自分たちも頑張りたい』と思わせてくれた」と感謝を述べた。
今回制作した作品は、29日(土)、30日(日)に北網圏北見文化センターで行われる「オホーツク高校美術展」、12月4日(木)から21日(日)まで網走美術館で行われる美術展に共同作品として出品される。 (知)


